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「経理とは自律神経のような存在だ!」お金×ファンタジーの話題作『女騎士、経理になる。』著者インタビュー【経理の日スペシャルインタビュー】

異世界で主人公を助けるのは、経理の知識だった――。『女騎士、経理になる。』は、お金×ファンタジーというユニークな世界観ながらも、経理経験者ならだれもが「あるある!」と頷けるストーリーです。今回は経理の日にふさわしいスペシャルゲストとして、著者のRootportさんにインタビューしました。弥報編集部に日々届いている経理担当者のお声も踏まえてお話を伺います。

作品のお話はもちろん、経理の重要性からその未来まで幅広く伺ったインタビュー。「経理は自律神経」「経理がダメだと国も滅ぶ」など、刺激的な言葉も飛び出しました。Rootportさんの斬新な視点を通して、あなたの会社が日々行っている経理が、人生において強大な武器であることに気付けるはずです。


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Rootport

作家、ブロガー。1985年、東京生まれ。「誰が言ったかよりも何を言ったかが大切」を信条に、〝匿名ブロガー〟としてブログ「デマこい!」を運営。会計史・経済史に造詣が深く、主な著書に『女騎士、経理になる。』(幻冬舎コミックス)、『会計が動かす世界の歴史』(KADOKAWA)、『神と呼ばれたオタク』(新潮社)などがある。

簿記・会計の知識は人を自由にしてくれる。ファンタジー世界に知識でマジレス

――『女騎士、経理になる。』は、ファンタジー世界×お金という珍しいテーマですが、どのようなストーリーですか?

腕っぷしが強く人情もろい女騎士がひょんなことから簿記の知識を身に付けて、人間たちを救っていくというストーリーになっています。ファンタジーとお金を組み合わせた作品のジャンルはできあがってはいたんですが、経済学に寄ったものが多かったんです。そこで、自分でも経験のある簿記会計をテーマにしてみました。

例えばRPGをやっているときに「このアイテムの経理処理はどうなっているのかな?」と考えたりするんです。ファンタジー世界に現実世界の知識で「マジレス」するおもしろさに、クスッとしてもらえたらと。


――経理の人は「あるある!」と楽しめたり、そうでない人も簿記やお金に興味が持てたりするお話だと思います。

出版するときに、編集担当とは「経理の教科書を読む1つ前の段階に、手に取ってもらう作品にしたい」という話をしました。この本を読んで簿記の試験に受かるかといったら、知識の量としては不十分です。ただ、簿記についてストーリー仕立てで読むことで「簿記ってすごそうだ」とか「この知識を身に付けたら活躍できそうだ」というワクワク感を抱いてほしいと考えました。


――この作品を通して伝えたかったことは何でしょうか?

子供のころって「お金は汚いものだ」と教わったりするじゃないですか。だけど、実際にはそうでもないぞと。稼ぎ方にきれい、汚いがあるだけで、お金自体は中立的です。

それと、簿記や会計の知識は人を自由にしてくれるという点でしょうか。『女騎士、経理になる。』の女騎士も、簿記を習得するまでは自分の可能性をほとんどわかっていなかった。戦場で最前線に出て戦う以外の生き方を知らなかったんです。女騎士以外のキャラクターも、お金について知ることで、より自由な生き方に変わっていきます。

僕はドストエフスキーの「お金とは鋳造された自由である」という言葉がとても好きで、作品の中でも使っているんですけど、これが一番強いメッセージかなと思います。

会社が身体なら経理は自律神経。「脳(=社長)」も制御できる

――会社にとって経理とは、どのような存在だと思われますか?

会社を人間の身体に例えると、経理は自律神経のような存在でしょうか。対して社長は脳、営業は手足、財務部は心臓、お金の流れは血液といったところです。

経理は、ちゃんと身体が機能しているかどうか目を配る立場になりますね。脳である経営陣はあまり意識していないかもしれないけど「自律神経がないと身体の動きが止まっちゃうぞ!」と言いたいですね。


――その一方で、経理はあまり重要視されていないと感じている人もいるようです。

経理って、社内警察みたいな面もあると思うんです。経営陣が粉飾などをしようとしたときに、それはダメだときちんと伝えなければいけない。つまり、社長にもノーと言える仕事なんです。とても重要だし、経理以外の職種ではなかなかできません。


――技術革新やAIの登場で「経理はいらなくなるのでは」との声もありました。

表計算ソフトや電卓を使う仕事だけでは、存在価値がなくなる可能性はあるでしょう。ただ、今やっている仕事をAIがやったとしても、AIを監督する人間は必要です。仕事を奪われるのではなく監督する側になろう、技術革新に負けないスタッフになろうという心構えでいるとよいと思います。

経理の重要性を理解できていない経営者は「ヤバい」

――経営者や経営層の中には「数字のことは経理にまかせきりでよくわからない」という人も多いようですが、どう思われますか?

中小企業の経営者は特に、営業が上手だったりアイディアが豊富で売上を作るのは得意だったり、でも経理は丸投げというケースは多いのかもしれません。ただし、誤解を恐れずに言うと、今の時代に経理の重要性が理解できていない経営者は「ヤバイ」ですよ。

お金回りのルールも、どんどん変わっています。昔は現金取引だけだったけど、最近は電子決済も当たり前になりました。これだけ変化が激しい中で、自分の会社内でのお金の動きに興味を持てなかったら、経営も成り立たないと思うんですけどね。

今の規模のままでいるならそれでいいのかもしれませんが、一歩先のレベルに会社を成長させるためには避けて通れないんじゃないかな?僕ならそう経営者に伝えるかも。「何もわかっていないヤツが偉そうに!」と言われそうですが(笑)。


――経理は営業職などより弱い立場だと感じている経理担当者もいます。直接売上を出す部署ではないからと。

どんなに大きい売上やインフラを持っている会社でも、経理がダメになると潰れますよ。企業が破綻するときに、収支を把握できていないこともよくありますし。

簿記の歴史をたどると、元来はイタリアの商人たちが経営管理のために行っていたことでした。やがてメディチ家のような大銀行家が出てきて、ダヴィンチやボッティチェリといった芸術家のパトロンにもなっていきます。実に偉大な経営者ですが、その背景には当時教科書もない中で作り上げられていった簿記があったんですね。

一方で栄華を誇っていたスペイン王国とフランス王朝は、財政を重視しなかったばかりに衰退、あるいは滅亡してしまいます。経理がダメだと、国さえも滅ぶわけです。

それに本来経理担当者は、社内でだれかが困った際に「これどうしたらいいの?」と真っ先に聞かれるべき人なのでは。経理の側でも、質問しやすい空気を醸し出しておくのは大事だと思います。

経理は自由になるための武器。人生の選択肢も広がる

――経理は評価制度が明確ではないため今一つやりがいが感じられない、何をモチベーションにすればいいのかといった意見も弥報編集部に届いています。

えっ、じゃあ経理にスポットライトが当たるような、皆さんがやる気になるような作品を僕が書きます(笑)。

……というのはさておき、近年は副業を認める会社も増えてきました。独立を含めどんな職に就いたとしても、お金を稼いだらきちんと管理しなければなりません。簿記の知識は、どんな仕事にも必要なんです。そういった意味では、人生の選択肢を広げるために、不可欠な武器となります。

実は僕も最初は、経理の仕事をおもしろくないと感じていました。そんな状態から脱したきっかけが、経理の歴史に興味を持ったことです。先ほど簿記の歴史についてお話ししましたが、僕はもともと歴史が好きで。フランス革命の背後に経理があるとか、そういうところに気付づいてから仕事が楽しくなっていきました。「経理の長い歴史の最先端を、今自分がやっているんだ!」って。

経理に限らず、どうにかして自分が興味を持てる部分を探すと、モチベーションにつながるのではないでしょうか。僕の場合は、それが歴史だったという感じです。


――経理は堅実というイメージはあっても、キャリアアップや独立といったビジョンは見えにくいのかもしれません。

勉強したらした分だけスキルが上がるのは、経理ならではの利点です。例えば簿記検定を受けようと思ったら、資格の取得はもちろん、そのための学びによっても仕事の幅が広がります。

営業職の人が、滑舌トレーニングのセミナーに参加したとしましょう。それで滑舌がよくなったからといって、売上につながるとは限りません。そう考えると、経理はほかよりも経験値を上げやすい職種といえるのではないでしょうか。


――最後に、経理にかかわる人たちにメッセージをお願いします。

経理はどんな会社にも絶対必要だし、経営者に対しても影響力を発揮することが可能です。女騎士が経理という知識で敵と戦ったように、会社を、そして世界を救うようなつもりで経理をやっていただけたら嬉しいですね。

【書籍紹介】

女騎士、経理になる。①鋳造された自由
女騎士、経理になる。②魂の負債

著者:Rootport
イラスト:こちも
出版社名:幻冬舎コミックス刊
発行年月:2016年6月


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