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最大1500万円!人員不足の解消につながる「中小企業省力化投資補助金」とは?【教えて!吉田先生】

2024.07.11

著者:弥報編集部

著者:吉田 学

人手不足は今、中小企業にとって深刻な問題となっています。生産性向上のために人材を採用したいと考えているものの、資金調達が難しいと頭を悩ませる中小企業も多いのではないでしょうか。こうした中小企業を対象に現在「中小企業省力化投資補助金」が実施されています。

本制度は、例えば飲食業において人員不足解消のために「複数料理を大量に自動加熱調理できるスチ-ムコンベクションオーブンを導入する」「自動で動く清掃ロボットや配膳ロボットを導入する」など、省力化を図るための設備導入を支援する補助制度です。中小企業にとって申請しやすい補助金制度で、注目されています。

今回は、中小企業省力化投資補助金について、財務・資金到達コンサルタントの吉田学先生に伺いました。

※本記事は2024年6月時点の情報を基に作成しております。法令などの最新情報については、政府・各省庁などから出ている文書をご確認ください。


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中小企業省力化投資補助金とはどのような補助金ですか?

中小企業省力化投資補助金とは、中小企業の売上拡大や生産性向上を後押しするため、人手不足に悩む中小企業がIoTやロボットなどの付加価値額向上や生産性向上に効果的な汎用製品を「カタログ」から選択・導入することで、中小企業の付加価値や生産性の向上、さらには賃上げにつなげることを目的とした補助金です。

特徴としては「省力化製品が対象」となっており「自社の課題・ニーズに合わせて製品(カタログに掲載された製品)を選ぶ」ことができ、導入を支援する「販売事業者」が申請・手続きをサポートしてくれます。本補助金は「販売事業者」のサポートが前提ですので、安心して申請・手続きを行うことが可能です。なお、省力化を目的としているため、新規事業は対象とはなりませんので注意してください。

また、補助額や補助率は以下の通りです。賃上げ要件を達成した場合、カッコ内の値に補助上限額が引き上げられ、最大で1500万円となります。

中小企業省力化投資補助金の対象要件について教えてください。

中小企業省力化投資補助金は、以下のように「労働生産性の向上」および「賃上げ」(賃上げによる補助上限額引き上げを適用する場合)の目標を満たす必要があります。

  1. 労働生産性の向上目標
    中小企業等が、事務局HPに公開する補助対象製品のリスト(カタログ)に登録された製品から選んで省力化のための設備投資を行い、労働生産性の年平均成長率3%向上を目指す事業計画に取り組むこと。(※省力化で削減された工数分の人員削減を行うものは対象外となります)
  2. 賃上げの目標
    賃上げによる補助上限額引き上げを適用する場合、申請時と比較して「給与支給総額年率6%」「事業所内最低賃金年額45円以上」の賃上げに取り組むこと。

出典:中小企業省力化投資補助事業(PDF)|中小企業庁

実績報告において賃上げの目標が達成できていないことが確認された場合、補助額が減額される場合もあります。また、目標を達成するために報告対象期間のみ賃金を引き上げ、実績報告以降に賃金を引き下げることは認められません。自己の責によらない、正当な理由がない場合、補助金の返還が求められる場合がありますので注意してください。

どのような設備が対象ですか?

主に省力化製品の設備投資における「製品本体価格」と「導入に要する費用(導入経費)」の2つが補助対象経費となります。

「製品本体価格」は、補助事業のために使用される機械装置、工具・器具(測定工具・検査工具など)および、それに付随する専用ソフトウェア・情報システムなどの購入に要する経費が補助対象となります。なお、製品本体価格は「製品カタログ」に事前登録されている価格を上限に申請することが可能です。

「導入に要する費用(導入経費)」については、省力化製品の設置作業や運搬費、動作確認の費用、マスタ設定などの導入設定費用が対象となります。

製品カタログについて、具体的に教えてください。

製品カタログとは、あらかじめ補助の対象として登録された省力化製品のリストのことを指し、このカタログから導入する製品を決定する流れです。対象となる製品は、以下のように10カテゴリーに分かれており、中小事業者が導入しやすい製品がリストアップされています(2024年6月時点)。中小企業省力化投資補助金の特設ページに詳細が掲載されていますので、確認してみてください。

具体的に一例を取り上げますと、飲食店などで使われる「配膳ロボット」や「券売機」などがあります。

〈配膳ロボット〉

他の補助金と重複して申請することはできますか?

公募要領によりますと、以下に該当する事業や事業者は補助対象外となっておりますので注意してください。(2024年6月時点)

  1. 過去に本事業の交付決定を受けた事業者
  2. 過去に中小機構の「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」の交付決定を受け、それから10ヶ月を経過していない事業者
  3. 過去3年間に、2回以上、中小機構の「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」の交付決定を受けた事業者
  4. 中小機構の「事業再構築促進補助金」に採択された事業者であって、その補助対象である事業に用いるための機器を本事業で導入する事業者
  5. 観光庁の「観光地・観光産業における人材不足対策事業」により設備投資に対する補助金の交付決定を受けた事業者、あるいはその申請を行っている事業者
  6. その他の国庫及び公的制度からの二重受給
  7. 本事業の製造事業者、販売事業者に該当する場合

出典:資料ダウンロード「公募要領」(PDF)|中小企業省力化投資補助金

判断が困難な場合は、必ず「中小企業省力化投資補助事業 コールセンター」(後述)に確認するようにしてください。

申請の流れについて教えてください。

「中小企業」および「販売事業者」の申請フローは以下の通りです。

申請者である中小企業の手続きとしては、「本補助金の理解・GビズIDの取得」→「省力化製品販売事業者及び製品の選択」→「交付申請」→「交付決定」→「補助事業の実施」→「事業実績報告」→「補助金交付の手続き」→「事業実施効果報告」となります。

また、本補助金はGビズIDが必要となります。GビズIDとは、複数の行政サービスを1つのアカウントにより利用するデジタル庁の認証システムのことをいいます。

(参考)
GビズID|デジタル庁

問い合わせ窓口はどこですか?また公募のスケジュールについて教えてください。

お問い合わせ窓口は、「中小企業省力化投資補助事業 コールセンター」になります。

  • ナビダイヤル 0570-099-660
  • IP電話などからのお問い合わせ先 03-4335-7595
    ※お問い合わせ時間:9:30~17:30/月曜~金曜(土・日・祝日除く)

そして公募スケジュールについては、令和8年(2026年)9月末ごろまでの間に複数回の公募を行い、補助事業の申請の受け付けが実施されます。第1回の公募については以下のスケジュールとなっています。

第1回公募 申請締め切り:7月19日(金)17:00予定
第1回公募 採択発表・交付決定:8月下旬予定

第2回以降の具体的なスケジュールおよび詳細については、以下のWebサイトにてご確認ください。(2024年6月時点)

(参考)
中小企業省力化投資補助金

公募回数も複数回あり、継続的に募集されているなど、中小企業にとって申請しやすい補助金制度です。該当する方はぜひ検討してみてはいかがでしょう。


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この記事の著者

弥報編集部

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この記事の著者

吉田 学(よしだ まなぶ)

財務・資金調達コンサルタント
株式会社MBSコンサルティング 代表取締役。1998年の起業以来、「資金繰り・資金調達支援」に特化して創業者や中小事業者を支援。これまでに1,000 社以上の資金調達相談・支援を行い、その資金調達支援総額は20億円超。主な著書に、「社長のための資金調達100の方法」(ダイヤモンド社)、「究極の資金調達マニュアル」(こう書房)、「税理士・認定支援機関のための資金調達支援ガイド」(中央経済社)、「税理士だからできる会社設立サポートブック」(第一法規)などがある。
また、全国の経営者・士業などを対象にした会員制の資金調達勉強会「資金調達サポート会(FSS)」を主催している。

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