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低コストで集客につながる「SEO対策」!中小企業でも実践できる取り組みを紹介

2023.01.10

著者:弥報編集部

監修者:岸 穂太佳

スマートフォンが1人1台以上普及した現代において、Web上の集客はすべての企業にとって非常に重要です。そのため、Webの検索サイトで自社のサイトが上位に表示されるようにするSEO(検索エンジン最適化)対策は大企業、中小企業関係なく重要な施策といえます。

しかし中小企業は大手に比べリソースが少ないため、資金、運用面においても十分なSEO対策ができていない状態であったり、取り組めていなかったりするケースも多いでしょう。そこで今回は、スタッフ数の少ない中小企業がSEO対策に取り組む場合、何をするべきなのかデジタルマーケティング事業を展開するナイル株式会社の岸 穂太佳さんにお話を伺いました。


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そもそもSEOとはどんな施策なのか

まずSEOについて、簡単に解説してください。

SEOとは「Search Engine Optimization」の略語で、検索エンジンの最適化を意味します。

端的に説明すると、ユーザーが GoogleやYahoo!などで検索したときに、自社のサイトが目につきやすくなるよう上位表示させるための取り組みになります。SEOは、自社のビジネスを成長させる施策といえるでしょう。

中小企業がSEO対策を行うメリット・デメリット

中小企業がSEOを実施するメリットを教えてください。

中小企業がSEOを実施するメリットは、店舗名や会社名などの検索キーワード、いわゆる「指名検索」と呼ばれるキーワードで調べられたときに、ユーザーの取りこぼしを抑制できることにあります。指名検索をするユーザーは、自社の商品やサービスの情報を欲しがっている顕在層の方ですから、直接アプローチができることは非常に有用です。

また、販売を促進するための経路を構築できる点も、中小企業がSEOを実施するメリットです。オーガニック検索(広告枠を除いた検索結果の部分)で上位表示を実現できれば、広告費をかけずに集客を行うことが可能です。長期的にみても、広告費の大幅な削減につながるでしょう。


SEOを実施するデメリットはありますか?

広告とは違い、効果が出るまでに時間がかかることはSEOのデメリットです。特に中小企業の場合、SEOにかけられるリソースが少ないので、どうしてもわかりやすい成果が出るまで時間がかかることがあります。ケースバイケースではありますが、弊社がコンサルティングに携わる際、お客さまに話すときには「一定の効果が見えるまで6か月は見てほしい」とお伝えしています。施策を検討してから実装するまで3か月程度は必要で、そこから効果が出るまでに一定の期間が必要なためです。

また、SEOで大きな効果を上げるためにはノウハウも必要です。正しい知識を身につけて適切な方法で実施しなければ、逆効果になる可能性もあるということを、理解しておきましょう。

お金をかけなくても実施できるSEO対策

中小企業が実施するべき自社ホームページのSEO対策で優先順位が高く、かつローコストで実施できるものを教えてください。

最も優先順位が高くローコストなのは、購買の見込みが高い「今すぐ客」と呼ばれる層をSEOで獲得する施策です。

「今すぐ客」は検索エンジンに企業名やサービス名を直接入力する指名検索を行いますから、自社名やサービス名、店舗名といったキーワードで上位表示させることが重要と考えてください。検索しても出てこない状態や、比較サイトよりも下位に表示されているような状態を回避しなくてはいけません。機会損失を抑制するためには、指名検索で1位か2位に入ることが理想でしょう。

施策を実施する際には、まず自社サイト内に該当するキーワードにマッチするページがあるか確認しましょう。ページがある場合はサイト内の情報にキーワードを盛り込み、かつページのタイトルタグに該当するキーワードを入れてあげることで、検索にかかりやすくしてあげます。

一方、該当するページがない場合は、新たに作成する必要があります。ユーザーがキーワードに対して、どのような情報を期待しているのかを逆算して、アンサーとなるページを作成することが重要です。

次に重要なのが、商品やサービスを知っていて購入意欲はあるものの、行動に至っていない「比較検討層」と呼ばれるユーザーを取り込む施策です。競合他社の商品やサービスを探すことも想定して、比較検討層のユーザーが利用しそうなキーワードで上位表示させることが必要になります。


逆に、中小企業で優先順位の低いSEO対策を教えてください。

「ビッグキーワード」と呼ばれる潜在層向けのキーワードの対策は、上位表示させるまでに時間とコストがかかるので、あまりおすすめできません。

特にリソースが限られた中小企業は、検索回数が少なくても自社の商品やサービスにコンバージョンするキーワードにアプローチをかけたほうが、ローコストかつ短期間で効果を得ることが可能です。


SEO対策で使える、無料のツールがあれば教えてください。

Google広告」のキーワードプランナーを活用することで、広告に関連したキーワードの検索ボリュームを確認できます。「Googleトレンド」では、どの地域でどのようなキーワードが検索されているのかという検索市場を俯瞰的に確認することが可能です。

ユーザーが検索しているキーワードを確認するためには「ラッコキーワード」というツールが有効です。特定のキーワードを入力すると、関連キーワード(サジェスト)を表示してくれます。また、ラッコツールズの一つである「見出し(hタグ)抽出」では、対象キーワードの検索上位記事の見出しを抽出することが可能です。

作成した記事の内容が、他社のものをコピペしたものかどうかを確認するためには「こぴらん」と呼ばれるツールを活用するとよいでしょう。

(参考)


中小企業がローコストにSEO施策を実施して成功した事例があれば教えてください。

例えば、転職支援サービスを展開するH株式会社さまという宮城県仙台市にある中小企業は、たった2名でコンテンツSEOを1年で内製化しました。全国展開に伴い、Webマーケティング施策としてコンテンツSEOに着手した結果、約1年半にわたるプロジェクトを経て、選定したキーワード群の8割で検索順位3位以内を達成しています。ブログ経由で月50件のコンバージョンが発生するなど、大きな成果を上げました。

一方、アンテロープキャリアコンサルティング株式会社さまという転職支援を行う企業では、Web担当が少人数のため、リソース不足が課題となっていました。そこで、ユーザーが最も興味を示すコンテンツが何か調査し、自社の特徴を活かしたコンテンツ戦略で上位表示を実現し、その結果、高いものでは読了率50%を超える記事の制作にも成功しています。

競合他社が持っていない転職市場の情報を公開することでサイトの価値を高め、その結果検索エンジンにも評価され、狙いどおり上位表示が実現できました。中小企業でも、指名検索とキーワードの掛け合わせ、検索結果で表示されやすい自社の得意領域を特定することによって、十分勝負できることを証明した事例といえるでしょう。

(参考)

時短型英語パーソナルジム「StudyHacker ENGLISH COMPANY」を展開する株式会社スタディーハッカーさまは、オウンドメディアを活用して集客を行ってきました。同社では、勉強法や体験談などの学びに関するコンテンツをほぼ毎日更新しており、2020年6月には月間300万トラフィックを突破し、サービスへの送客やコンバージョンに大きく貢献している状況です。

(参考)

リソースが少なくても大丈夫!SEO初心者がまずやること

人数が少ない企業でも実践しやすいSEO施策があれば教えてください。

まずは「やること」「やらないこと」を決めることが重要です。そのうえで、取り組みやすい「タイトル」「記事のチューニング」から実践してみましょう。

具体的には、以下のような施策が挙げられます。

  • 既存ページの見直し(タイトルやキーワード、内容の調整)
  • コンテンツの見直し(サービスページを豊かにする)
  • 自社ブランドを押し出し、公式サイトであることをアピールする(タイトルなどに「公式」と付ける)

近年、公式サイトより比較サイトが上位に表示されている場合もあります。その場合には、「公式サイト」であることをアピールすることによって、CTR(クリック率)を上げる施策も有効でしょう。

例えばホテルの場合、公式の方が安いことを知っているユーザーであれば、たとえ3位だとしても、コンバージョンにつながりやすくなるわけです。

SEOでやれることはたくさんありますが、自社の課題によって施策の優先順位が変わるので、最適なものに絞ることが大切なのです。

SEOの一連の流れを理解しておきたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。

(参考)


SEO記事作成の手順を教えてください。

SEO記事を作成する際には、上流での戦略やコンセプト作りが非常に重要です。「どのようなユーザーをターゲットにするのか」「自社で提供できる価値はどのようなものか」「競合と比較しどのようなポジションをとるか」などについて、検討しておく必要があります。

まず、流入なのかコンバージョンなのか、また顕在層向けの事例記事なのかといった、記事を作る目的を明確化しましょう。それに合わせて、コンテンツの方向性やどのように伝えていくとわかりやすいのかという、記事の骨子を組み立てていきます。

一方で、記事制作における予算確保も重要です。どのような目的で記事制作を行うのかについて、社内調整をしておく必要があります。

記事制作の体制については、校正、校閲のスタッフはもちろん、専門的な知見が必要な場合は有識者に監修に入ってもらうことも大切です。クレジットの中に有識者の名前を入れることによって、読者に安心を与えることにも繋がります。

記事は1度作成したらそれで終わりではなく、定期的に見直すことも非常に重要です。SEO業界はアルゴリズムアップデートが頻繁に発生するので、3か月に1回程度は記事の見直しを行ったほうがよいでしょう。


SEOでは顧客ニーズの把握が重要だと思いますが、見極めるポイントなどはありますか?

SEOに関連するキーワードは非常にたくさんあるので、自社のコンバージョンに近いキーワードが何かを見極めることが重要です。その中でも、自社のビジネスに合うものと合わないものがあるので、合わないものは除外してかまいません。

質の良いターゲティングを行うためには営業やコールセンターなど、顧客と接点を持つスタッフにぜひヒアリングしてみてください。お客さまがどのようなニーズを持っているのか、どこがお客さまのペイン(痛み)になっているのかを把握しやすいかと思います。じっくり調査したうえで、キーワードを選定しましょう。

ただし、キーワードの重要業績評価指標であるKPIについては、必ずしも検索順位1位をとることが正ではありません。

SEO対策の知識を仕入れたい!おすすめのものや相談先を紹介

SEO初心者がSEOについて勉強したいときに、おすすめの本などを教えてください。

SEO初心者の方におすすめしたい書籍は、以下の3冊です。

まず、弊社から出している『10年つかえるSEOの基本』は、お客さまがSEOの社内研修にも使われる書籍です。2時間くらいで読めて、SEOがどのようなものかを簡単に理解できます。

SEOの基礎が固まった方は『SEO初心者が知っておきたいGoogle機能の基礎知識』という書籍で、最新のSEO知識から初心者が知っておいてもらいたい内容を学んでもらうのがおすすめです。

現場のプロが教える!BtoBマーケティングの基礎知識』では、B to BにおけるSEOをどのように考え、何から手を付けていくべきなのかについて学べます。


SEO対策で困ったらどこに相談すればよいのでしょうか?

極論、私たちと言いたいところですが、お客さまのニーズはさまざまなので、何をされたいかという目的によると思います。

ブランディングや集客などSEOの実施目的を明確化することが、業者を選ぶ際には必須です。また期待する効果や予算、期間も明確にしておかなければいけません。

外注化するのか、内製化するのかによってもやり方は異なるでしょう。比較的費用を安価に抑えて、自社でツールを活用するケースや、コンテンツ制作とセットになっているケース、広告も提供しているケースなど、本当にさまざまな業者があります。

自社の目的が明確になっていれば、比較的スムーズに業者を選べるようになるでしょう。


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この記事の著者

弥報編集部

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この記事の監修者

岸 穂太佳(ナイル株式会社 執行役員 マーケティングDX事業本部 デジタルマーケティング事業部 事業責任者)

2012年に学生インターンとして入社、2014年に新卒入社。デジタルマーケティング事業部のWebコンサルタントを経てセールスに異動し、200社以上の受注実績をあげる。マーケティングと営業の責任者(事業CSO)を経て、2021年10月に執行役員に就任。現在はデジタルマーケティング事業部の事業責任者として組織を率いる。共著書「現場のプロが教える!BtoBマーケティングの基礎知識」

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