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【Excel活用術】今って何年度?EOMONTH関数を使って簡単に「年度」の計算をする方法【第57回】

2022.10.27

著者:上田 朋子

4月に年度が変わる会社の場合、2022年3月は「2021年度」、2022年4月は「2022年度」となります。
これをExcelで計算する場合、1月から3月までは「今の年からマイナス1年する」など、ちょっとクセがあって難しいものです。
今回は「EOMONTH関数」と「YEAR関数」を使って簡単に年度の計算をする方法をご紹介いたします。

EOMONTH関数の使い方は、こちらの記事(【Excel活用術】月末が簡単に計算できるExcelのEOMONTH関数【第28回】)も参考にしてください。

さっそくはじめましょう

準備

サンプルでは4月はじまりの年度の求め方について解説します。まず、任意のセルに日付を入力しておきます(サンプルではA2に入力しました)。
準備ができたらさっそく始めましょう。

EOMONTH関数を入力

隣のセル(サンプルではB2)に計算式を入力します。EOMONTH関数を使うので、「=eo」と入力してEOMONTH関数を特定してください。

さらに数式バーにあるfxボタンをクリックして「関数の引数」ダイアログボックスを表示します。
「開始日」欄は日付の入っているA2セルを指定し、「月」欄に「-3」と入力して、OKをクリックします。

※少し解説※
今回の例は4月はじまりの場合なので、1~3月は前年の年度を表記させたいため、月を「-3」とします。
月を「-3」とするのは、「3ヶ月前の月末を求める」という意味。たとえば、日付セルに3月の日付が入力されていれば、3ヶ月前の月末は前年12月、4月だったら同年1月の月末が求められます。
その後、求められた月末日付から西暦の年だけをYEAR関数を使って取りだします。
年が取りだせればいいので「-3」という数値が大事な意味を持ちます。
※年度開始月によって、設定する数値は変わります(9月が年度始まりであれば、+4となります。)


ダイアログボックスでOKを押すと、計算結果が「日付連番」で表示されます。この数値は1900年1月1日から数えて何日目かという数字。
年度を求めるときには計算結果を信じてそのまま先に進んでかまいません。

日付連番についてはこちらの記事(【Excel活用術】Excel日付のしくみ【第29回】)も参考にご確認ください。

YEAR関数を入力

続けてYEAR関数を使って、3ヶ月前の日付から「年」だけを取りだします。
具体的には、EOMONTH関数を入力したセル(B2)を選択し、数式バーで「=」と「E」の間にカーソルを置き、「YEAR」関数を入力し、Enterキーを押します。

Enterキーを押したときに、数式エラーメッセージが出たら、「はい」を押します。

以上で年度を表示する計算式が完成です。

おまけ

より分かりやすくしたい場合は、「セルの書式設定」の「ユーザー定義の書式」で数値の後に年度を表示する設定をしてもいいかもしれません。
セルの書式設定に関してはこちらの記事(【Excel活用術】セルの書式設定にある「ユーザー定義」や「絶対参照」を使いこなせば、ワンランク上の計算式ができる【第56回】)をご確認ください。

この記事の著者

上田 朋子(うえだ ともこ)

株式会社システムプラザソフィア代表取締役。マイクロソフト認定トレーナーとして、マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)取得講座の講師実績多数。また職業訓練校として、パソコン初心者をたった3カ月でMOS取得まで導く分かりやすい指導方法にも定評がある。弥生認定マスターインストラクター。静岡県は清水に生を受けて50有余年、清水っ子の血が騒ぐ港祭が生き甲斐。知らない土地に出掛けたら、その土地の味噌・醤油を買うのが幸せ。

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