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経理担当者におすすめ!スキルアップにつながる検定・資格試験

2019.02.25

著者:弥報編集部

日頃の業務を効率化するスキルを身につけるだけでなく、キャリアを磨くためにもチャレンジしたいのが検定や資格試験です。特に経理や会計にまつわる検定・資格試験は多様な種類のものが提供されているので、自分のスキルに合った試験を受けることで無理なくステップアップにつながるでしょう。ここでは、商工会議所をはじめ様々な機関が実施している経理担当者におすすめの試験を紹介します。

受験実績は7,700万人!商工会議所の検定試験

地域の経営者や個人事業主のための公共経済団体に「商工会議所」というものがあります。商工会議所は、国や自治体のバックアップを受け、事業主への資金融資や補助金の付与などを行っています。日本商工会議所(日商)のもとに各都道府県の商工会議所がありますが、中でも代表的なものが東京商工会議所(東商)と大阪商工会議所(大商)です。

商工会議所はビジネス実務に直結する技能の習得と人材育成を目的に、様々な検定試験を実施しています。とくに有名なのが「日商簿記検定」でしょう。会計知識全般や財務諸表の読み方、経営管理の分析力などが問われる試験で、経理職以外の人々にも広く受験されています。

他にも確定拠出年金をはじめとする年金制度や金融商品に関する知識が問われる「DCプランナー(企業年金総合プランナー)」や、マーケティングや財務予測などの知識が身につく「リテールマーケティング(販売士)」など、幅広い分野の試験が用意されています。以下が、代表的な日商検定の一覧です。

日商検定

検定試験名年間実施回数実施月受験料
(税込)
簿記
1級
2回6月、11月7,710円
簿記
2級、3級
3回2月、6月、11月2級4,630円
3級2,800円
リテールマーケティング(販売士)
1級
1回2月7,710円
リテールマーケティング(販売士)
2級、3級
2回2月、7月、2級5,660円
3級4,120円
DCプランナー(企業年金総合プランナー)
1級
1回1月10,800円
DCプランナー(企業年金総合プランナー)
2級
1回9月6,480円
そろばん(珠算)
1級、2級、3級
3回2月、6月、10月1級2,300円
2級1,700円
3級1,500円
そろばん(珠算)
4級、5級、6級
6回2月、4月、6月、8月、10月、12月1,000円
電子会計実務 
1級※
2回 2月、10月10,290円
日商PC(文書作成)(データ活用)(プレゼン資料作成)
1級 ※
2回2月、10月10,290円
日商ビジネス英語
1級 ※
2回2月、10月7,200円
※2級、3級はネット試験

また、大阪を拠点とする大阪商工会議所も、各種の検定試験を実施しています。財務諸表の分析をメインにした「ビジネス会計検定試験」や、ストレスをコントロールして心の健康管理を行うスキルが身につく「メンタルヘルス・マネジメント」といったように、日商が行うものとは一味違う試験が用意されています。

大阪商工会議所検定

検定試験名年間実施回数実施月受験料(税込)
ビジネス会計検定試験
1~3級
2回3月、9月1級10,800円
2級6,480円
3級4,320円
メンタルヘルス・マネジメント
Ⅰ種
1回11月10,800円
メンタルヘルス・マネジメント
Ⅱ種、Ⅲ種
2回3月、11月Ⅱ種6,480円
Ⅲ種4,320円

全国で定期的に開催!デジタル時代のスキル磨きに商工会議所ネット試験

日商簿記検定などは記述式の試験ですが、商工会議所ではパソコンを使って回答する「ネット試験」も実施されています。ネット試験は全国の試験会場で定期的に開催されており、毎月第3金曜日に統一試験日が設けられているため、都合に合わせて柔軟に受験しやすいというメリットがあります。

電子会計データの運用方法や活用方法についての知識が問われる「電子会計実務検定」や、ビジネス実務に直結するパソコン知識が身につく「日商PC検定」など、デジタル時代に欠かせないスキルを磨ける試験が用意されています。

検定試験名内容
簿記(初級)簿記初学者向けの入門級検定試験
日商PC検定企業実務に携わる人材を対象としたIT利活用技能の検定試験 文書作成・データ活用・プレゼン資料作成の3分野がある
電子会計実務会計ソフトや電子データの取り扱い、電子申告・納税システムなどに対応するためのスキルの検定試験
その他日商原価計算初級、日商プログラミング検定、日商ビジネス英語、キータッチ2000、ビジネスキーボード

ネット試験の開催地は以下のサイトで確認できますので、最寄りの試験会場をチェックしてみてください。

商工会議所ネット試験施行機関(全国会場) 

まだまだたくさん!経理担当者におすすめの検定・資格試験

日本商工会議所の検定試験以外にも、国や民間団体・企業などが実施する経理担当者向けの検定・資格試験も多数あります。

国家資格の「税理士」や「公認会計士」、「貸金業務取扱主任者」、国家検定の「FP技能検定」だけでなく、経済産業省「経理・財務サービス・スキルスタンダード」の一環で開発された「PASS検定(経理事務パスポート検定)」、「FASS検定 (経理・財務スキル検定)」は経理担当者のキャリアアップに役立つ資格・検定としてチェックしておきましょう。

検定試験名年間実施回数実施月受験料(税込)
税理士1回8月1科目4,000円
2科目5,500円
3科目7,000円
4科目8,500円
5科目10,000円
公認会計士1回第1回短答式 8月
第2回短答式 翌5月
論文式 翌8月
19,500円
貸金業務取扱主任者1回11月8,500円
FP技能検定
1級
1回9月20,000円
FP技能検定
2級、3級
3回1月、5月、9月2級8,700円(学科と実技)
学科のみ4,200円
実技のみ4,300円
3級 6,000円(学科と実技)
学科のみ3,000円
実技のみ3,000円
PASS検定(経理知識検定)ネット受験随時1級4,500円
2級3,000円
3級1,000円
FASS検定 (経理・財務スキル検定)2回上期:5月~7月
下期:11月~1月
10,000円

さらに、知識だけでなく実技試験のあるもの、特定の業界向けのもの、国際的に活躍するための資格など、こちらの試験もおすすめです。

検定試験名内容
弥生検定経理や給与計算業務の基礎知識から「弥生会計」「弥生給与」の実技問題まで
給与計算実務能力検定給与計算業務に関する知識と実務能力を測定する検定試験
消費税法能力検定会計処理時の消費税の取り扱いや税務署への書類作成などの知識や消費税に関する計算を問う検定試験
所得税法能力検定源泉徴収や確定申告の基本的な考え方や税務署への提出書類作成などの税務処理ができる知識、所得税に関する計算を問う検定試験
法人税法能力検定企業内の税務処理から税務署への書類作成などの税務処理ができる知識、実務での応用的税務処理など法人税に関する計算を問う検定試験
MOS(Microsoft Office Specialist )企業内の税務処理から税務署への書類作成などの税務処理ができる知識、実務での応用的税務処理など法人税に関する計算を問う検定試験
保険仲立人試験保険仲立人資格登録のために必要な業務遂行能力の有無の有効な判定材料となる試験
少額短期保険募集人試験少額短期保険商品を募集するために必要な試験。合格し、財務局へ少額短期保険募集人登録を行う
外務員資格試験証券取引・デリバティブ取引の勧誘等を行うために必須の資格
CFA認定証券アナリスト(CFA®)投資に関する最新の金融専門知識に関する国際資格
金融窓口サービス技能士金融機関などの窓口業務に必要な技能の検定。学科試験と実技試験がある
農業簿記検定農業事業者向けの簿記検定。収入保険制度対応のためにも重要
建設業経理検定試験建設業特有の会計処理の技能検定。1級、2級合格者は公共工事の入札可否の判断の資料となる経営事項審査の評価対象の1つとされる
IFRS検定国際会計基準(IFRS)の広範な知識と理解力を測る検定試験
US CPA検定米国公認会計士試験。日本を含む協定参加国でも会計士業務ができる
BATIC検定英語力と国際会計スキルを同時に測る検定試験

中でも弥生株式会社が主催する「弥生検定」は、経理や給与計算業務の基礎知識から「弥生会計」「弥生給与」の実技問題まで、仕事ですぐに活かせる知識を幅広く身につけられます。試験会場(認定テストセンター)で随時開催されている試験日から都合のいい日を選択できるため、忙しい社会人でもチャレンジしやすくなっています。弥生製品を普段の業務で利用している方は、この機会に勉強してみてはいかがでしょうか。  

今回ご紹介したように、経理や会計業務に関連した検定試験・資格試験は多数あります。知識を体系的に学んで合格すれば、普段の業務効率化やキャリアアップの役に立ちますし、自信を持って仕事をする基礎や支えができることで仕事がより楽しくなることでしょう。自分の業務や目標に合った試験にチャレンジして、ステップアップを目指してみてはいかがでしょうか。

注)本文中の情報は2019年2月現在のものです。変更になる可能性がありますので、最新の情報は各検定・資格のサイトでご確認ください。

この記事の著者

弥報編集部

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