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バックオフィス業務でもフリーランスに?「手に職」プロフェッショナルの自由で柔軟な働き方

フリーランスというと、一般的にはデザイナーやSEやライター、フォトグラファーなどのクリエイティブ職のイメージが強いのではないでしょうか。しかし、実はいまや経理財務や総務など、バックオフィス業務での専門人材のフリーランス化という選択肢も増え、企業からの需要も急増しています。

大手保険会社である損保ジャパン日本興亜、そして一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会と組み、日本で初めてフリーランスワーカーの所得保障保険を企画し普及を進めている株式会社安田保険センターの代表取締役社長・川前聡志さんは、そういった内勤フリーランス職の女性たちへの保険コンサルティングを通して、いくつもの実情を見てきました。彼女たちはどのように働いているのか、そしてその選択の理由やメリットとは何かを伺いました。

川前 聡志(かわまえ さとし)氏
株式会社安田保険センター代表取締役。大学卒業後、IT業界と超ニッチな音楽アーティストを両立して活動。2009年 某損害保険会社入社を経て、安田保険センター代表取締役に就任。「日本の保険代理店の常識を覆し、在り方を変える」をモットーに日々活動中。
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バックオフィス職でフリーランス化に成功した女性たち、それぞれの事情

「意外かと思いますが、いま、みなさんが想像していらっしゃるよりもはるかに多くのバックオフィス職フリーランス女性がいるんですよ」と川前さんは語ります。

例えば、30代後半で小学校低学年のお子さんを持つシングルマザー。組織に所属していた頃は、朝5時起きで家事をこなし、子供を保育園に連れて行き、始業時にはヘトヘトな状態。そのため残業も引き受けられない……。さらに、社内の経理財務業務や客先対応などの本来業務の他に、組織の中で出世するための付き合いや、営業など他部署のヘルプ、組織の慣例行事などの仕事も負担になっていたそうです。しかし、現在は財務経理フリーランスとして活躍しています。

また、秘書事務系のフリーランス女性は、会社員時代にストーカー被害に遭い、通勤ができなくなってしまいました。会社からも「危ないので来ないでください」と言われて休職しているうちに、在宅での仕事があると知ってフリーランスへ転向。受注先の社員よりも飛び抜けて優秀だったので仕事の単価がどんどん上がって行き、現在は以前の通勤時代と同レベルの収入を得て、安心と収入の両方を手にしました。

育休明けに会社側から復帰しづらい雰囲気を感じ、元の会社への復帰をやめてフリーランスを選択したオペレーターの女性もいらっしゃるといいます。産休育休からの復職時や、通勤が苦痛な「痛勤」問題などは、フリーランス化を考えるに足る大きなきっかけとなることは多いそう。

「多くの方とお話をする中で、女性が精神的にきつい状況で戦っているのを肌で知ることができました。彼女たちの専門スキルを求めている会社は絶対あります。今は社会に色々な働き方があるのだから、自分にとって負担が大きな無理な働き方を続ける必要はかならずしもありません」

フリーランス化の「成功の秘訣」とは?

意外に思われるかもしれませんが、バックオフィス職はフリーランスに向いているケースが多いのです。基本的にクライアントと密に会う必要がなく、メールでのコミュニケーションやデータのやり取りで済むのがほとんど。打ち合わせは月に1〜2回もあれば十分ですから、複数の会社から受注できることになります。

一方で、「バックオフィス職フリーランスとして成功している人たちをみると、仕事の受け方にもコツがあるのがわかります」と、川前さんは指摘します。例えば財務なら、クライアントに「指導」や「提案」をするのだそう。

「売上や経費処理のデータが毎日送られてくるのを漫然と受け取るのでなく、先方にフォーマットを提供して、お互いが効率よく仕事を進められるよう、作業をあらかじめ簡易化しておくのです。また知識面でのちょっとしたコンサルティングを適宜提供することで仕事環境を上手にコントロールし、信頼を得ているフリーランス女性は、クライアントが途切れません」

人事・労務なら、従業員のタイムカードや出勤簿の整理に始まり、社会保険関係業務や、助成金申請代行も守備範囲内となるそうで、

「助成金申請はいまホットな業務でもあり、一件あたりで助成金額の10〜15%を報酬として得る人もいます。助成金は年ごとに制度が変わるので、企業側が気づいていない、もらえるのにもらっていないケースも多い。それを代行して探し、申請する『攻めの人事労務』です。中小零細企業だと、総務の一人が人事・労務・経理・財務の全部の業務を担当しているというケースも多く見られます。そういった企業に助成金コンサルのような形で貢献するなど、企業側から『アウトソースしてでも絶対に欲しい人材』になるのがフリーランス化の成功の秘訣です」

組織人として仕事をしていても、お客さんはその人についていることが多いものですが、「そこで『どれだけ自分にファンがいるか』との目線や意識を持って日常業務をしているか否かにフリーランスとしての素質は表れるのかもしれません」と、川前さんは続けます。

「意識がビジョンとなり、行動へとつながります。いきなりフリーランスで生計を立てようとするのはやはり難しいもの。前職の仕事、つまり本人の意識や人脈がものを言います。社会が個人の時代になってきている中、自分ブランディングがどれだけ構築できているか、夢やビジョンがあるならそこに自分を近づけるために道を描けるか、人に相談し、自分で勉強するなど、準備のための行動に移れるかが大事ではないでしょうか」

ご自身も大手損害保険会社から独立した川前さんは、実感を込めて教えてくれました。

フリーランスになる「メリット」とは?

自己裁量で仕事をできるフリーランスには、メリットがたくさん。自分で時間調整でき、クライアントを選べることによって、自分のために働いているという実感や、売上や利益が自分の努力と直結している実感が生まれます。時間に余裕ができて子供が喜んでくれた、周りから応援された、独自の人脈ができた、生き生きと仕事をする姿に家族が安心してくれた、自分が商品でもあるのだから綺麗でいようという意識が高くなったなど、様々な声を川前さんは耳にしてきました。

「私の目から見て、垢抜けて綺麗な方が多いです。体調が悪い時は我慢せずお昼まで寝てしまうとか、平日昼にホットヨガやスポーツジムに通っているとおっしゃる方も多くて、フリーランスならではのライフスタイルですよね。混雑する時間帯を外して友達とゆったりランチしたり、ノマドワーキングがしやすい、人が少ない穴場カフェをたくさん知っていたり。子供ともっと一緒にいたくてフリーランスになったある人は、海の見える家賃の安い街に事務所を借りて、そこに子供が放課後に友達を連れてきてワイワイ遊べる、なんて夢を叶えた人もいました」

また、先ほど複数社との取引が可能と述べましたが、中には30社と契約している強者も。会社時代より収入が上がる一方、働きたいだけ働けるので時間的には会社時代より忙しくなっている人もいます。

「財務、税務、労務など、バックオフィス業務はどんな零細企業の経営にも必ず必要なもの。でもそのためだけに人材を採用するのはコストがかかり、その部門をアウトソースしたいと考える小規模企業からのニーズが非常に大きいからです」

この傾向はこれから加速する一方だと考えられています。既に知識や経験があるのなら、それを一社だけのために費やすのはもったいないとさえ思える事態です。

気を付けておきたい「契約や保険」のこと

川前さんは保険のプロとして「業務委託契約は必ず結んでくださいね」とも。

「個人事業主には、相手先からの未払いなどもつきもの。そういったことのないよう、業務委託契約署のないところは仕事を受けないくらいの気持ちでいてください」。

NDA(秘密保持契約書)も同様ですが、バックオフィスはもともとそういった文書の得意な業界。ご自身で簡単にフォーマットできるはずなので、ぜひ生かしてください。(弥生の法令・ビジネス文書ダウンロードサービスはこちら

川前さんが代表取締役社長を務める株式会社安田保険センターは、損保ジャパン日本興亜と一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会が共同で開発した「ベネフィットプラン」の労災保険にあたる「フリーランス所得補償制度」の幹事会社。実はこの「ベネフィットプラン」と「フリーランス所得保障制度」はフリーランスワーカーの社会保障を補完する画期的なサービスで、これまで自助努力で確保しなければならなかったフリーランスの賠償責任補償と福利厚生、そして労災保険をサポートしています。

フリーランス協会会員に自動付帯している賠償責任補償には、川前さんも「これはメジャーな損保会社が、赤字を覚悟してでも社会的意義で動いているという、すごい制度なんです!」と熱を帯びます。さらに任意加入の所得補償制度は、安田保険センターでの請求件数に対する成約数が10%を超えているという、業界として異例の人気商品。フリーランス対象の専門性が高く評価されていることももちろん、フリーランス協会の団体契約割引によって40%も割安の保険料であることが人気を大いに後押ししているのだそう。

「自立イコール、自分で蒔いた種はどうにかする、ということ。だから自立した女性には業務上の賠償や労災に備えた補償が必要です。フリーランス社会が進んで、インフラも整って来ている時代。必要としている企業は必ずあるので、ぜひご自身の経験やスキルに自信を持って自律的に働くという選択肢もあることを知り、素敵な人が溢れるようになってほしいですね」

会社勤めも副業もフリーランスもアリ!これからのバックオフィス職には選択肢がある

川前さんのお話からわかったのは、これからのバックオフィス女性にはさまざまな選択肢があるのだ、ということ。女性の人生には色々な岐路がつきもの。今の会社でがんばるのはもちろん、副業でいつもとは違う世界を覗いてみたり、組織から離れてフリーランスになるという道も選択肢としてある。このようにとても恵まれた状況は、バックオフィス職の専門性の高さゆえ、と言えるかもしれません。

今の会社でコツコツと身につけているスキルは、確実にあなたのキャリアを形作っています。仕事に自信を持ち、専門性を高め、魅力的なお仕事女子でいたいですね。

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河崎 環(かわさき たまき)
著者:河崎 環(かわさき たまき)
コラムニスト。慶應義塾大学総合政策学部卒。予備校・学習塾での指導経験を経て、教育・子育て、政治経済、時事問題、女性活躍、カルチャー、デザインなど多岐に渡る分野での記事・コラム執筆を続け、政府広報誌や行政白書にも参加する。22歳女子と13歳男子の母。著書に『女子の生き様は顔に出る』(プレジデント社)。

 

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