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プロが教える!はじめてのFAXDM③「賢い送信方法と反響率からの改善」
2018.02.20
前回は、FAXDMで反応率をアップさせる原稿の書き方、送信するタイミングなどをご紹介しました。今回は、作成したFAXDMをターゲットへ効率よく送る方法と、反響率から見る次回への対策について解説していきます。
目次
ターゲットとなる宛先リストを用意する
前回の記事を参考にすれば、テンプレートなどを活用しつつ、目的に合わせた原稿が仕上がったはずです。FAXDMを送る前に4つの壁(無関心・不安・無知・不急)を壊せているか、いま一度確認した上で、ターゲット先へFAXDMを送信しましょう。
FAXDMを送信するには宛先リストが必要です。宛先リストは、自社で名刺獲得したものを使ったり、データを購入したり、あるいはデータを持っている会社にFAX送信を頼んだりといった方法がありますが、施策の目的に合わせて、最適なターゲットへ送信しないと意味がありません。リストを用意する方法として、「法人リストレンタル」と「リストクロール」をご紹介します。
1.法人リストレンタル
送信したいエリアや業種、会社の規模など希望の条件に合わせて、データを抽出しターゲットへ送信することができます。たとえばネクスウェイの「NEXLINK」では、ウェブサイト上から、全国380万件のデータのうちターゲットとなる業種を指定し、エリアや法人格の条件から該当データを抽出できます。あとは送りたい原稿をアップロードして送信を実行するだけで、一斉配信が可能です。
リストのデータは、電話帳やウェブサイトなどの公開情報をもとに毎週情報を精査したものなので、安心して利用でき、しかも手軽なのがポイント。単発でも安価で行えるため、初めてFAXDMに挑戦する人にオススメです。
2.リストクロール
リストクロールは、インターネット上に掲載されている情報を機械的に収集する方法です。たとえば、ハローワークへ掲載している企業情報から取得したり、飲食店のポータルサイトに掲載されている店舗から、飲食店の種類を指定して抽出したりと、より具体的な切り口で抽出できるのが特徴です。ターゲットをより確実に絞りたいときに便利でしょう。条件を指定し、データを収集するサービスを利用するのが一般的で、その場合は収集したデータを購入するかたちになります。
このように2つの手法の中から施策の目的やターゲットに合わせた宛先リストを準備するといいでしょう。初めて利用する場合は、FAX送信まで行える法人リストレンタルが手間ひまかけずに配信できるのでオススメです。
こうして入手した宛て先リストは、ずっと使い続けていると、リストを収集したときから時間が経って古くなり、実際にはFAX番号として利用されていない番号が含まれてしまうことがあります。法人リストレンタルの場合は、適宜データ精査されていますが、リストクロールで入手したデータは自分でデータを精査する必要があります。この時利用したいのがリストクリーニングというサービスです。リストクロールで入手したデータだけでなく、自社で持っている宛先リストに活用してもいいでしょう。定期的に更新することをオススメします。
送信を実行したら送信エラーを確認しよう
宛先リストが用意できたら、早速FAXDMを送信しましょう。前回説明したように、送信するタイミングも重要です。より問い合わせ数を獲得でき、送信先に迷惑をかけず、届いたFAXDMをすぐ確認してもらえるような時間帯に実行しましょう。
自社から送信する際は、FAX機能のグループ送信を利用したり、パソコン用ソフトを活用するため、登録や設定の作業が必要になります。特にFAX機についている機能のグループ配信は登録できる件数が限られているため、たくさん送信するのにはあまり適しません。また、送信中際は電話代がかかることはもちろん、その間FAXが利用できなくなります。
その点、FAXDM送信サービスを利用すれば、宛先リストを抽出して原稿をアップロードし、そのまま配信を実行するだけのため、自社のFAX機が利用できなくなることも、リストをその都度登録し送信する手間も必要ありません。自社のFAXで送信するより送信料はかかるかもしれませんが、手間と人件費を考えるとサービスを利用する方が安上がりになるでしょう。
こうして配信したあとは、必ず送信エラーが返ってきていないか確認しましょう。FAXで送信した場合は送信レポートを確認、FAXDM送信サービスでも送信記録が残っているので確認できます。その結果、エラーがあった場合は、次回の配信で同じリストを利用するときにエラーを回避するべく、リストから外したり電話番号を確認したりしてリストを精査する必要があります。
ファクシミリ広告規制によるFAXDMの注意点
FAXDMの注意点として、2016年6月3日公布、2017年12月1日から施行された「特定商取引に関する法律の一部を改正する法律」の中に「ファクシミリ広告」(FAXDM)に対する規制が盛り込まれています。このファクシミリ広告規制のポイントを説明します。
参考:平成28年特定商取引法の改正について(消費者庁)
この規制の対象となるのは、一般消費者に通信販売を目的とするファクシミリ広告を行う場合になります。営業のため、もしくは営業として締結するものは、この特定商取引法の適用対象外になります。つまり、いわゆる法人向け営業に関してはファクシミリ広告を行っても、特にこの規制に触れることはありません。
このため、FAXDMを宛先が、法人であれば営業活動の1つとみなされますが、一般消費者になると、この規制を念頭に行動しなければなりません。
基本的に承諾しない者に対するファクシミリ広告は禁止されていますので、相手が承諾しない限り送信できません。もし、相手(一般消費者)から承諾を受けてファクシミリ広告を行う場合は、一定期間承諾を受けた記録を保存する義務が発生します。また、ファクシミリ広告拒否の意思表明を受けた場合、すみやかに送信停止措置を行う必要があります。さらに、通信販売を行う際の特定商取引法の表示義務に加え、ファクシミリ広告の送信を拒否する方法の表示も必要です。
もし一般消費者を対象にした通信販売にFAXDMを考えているのであれば、特定商取引法の一部改正についてご一読ください。
反応の結果から次回の対策を練る
FAXDMを送信したら、送信結果や反応数などを確認して、今後より良い施策を行うべく、振り返りを必ず行いましょう。まず、送信率や反響率、送信停止受付率についてのそれぞれの目標は、以下のとおりです。
1.送信数/送信率
FAXを送信した数と送信完了した数を確認します。送信率が90%以上になるようにリスト内容を精査しましょう。
2.反響数/反響率
一般的には、送信数の0.1%が目安になります。1,000件送ったら1件反応が返ってくる程度なので過度の期待をしない方がよいでしょう。ただ、目的やゴール、商材、内容などによっては、この結果が大きく変わります。リストや原稿、タイミングなどを微修正しながら反響率アップを目指しましょう。
3.送信停止受付数/受付率
FAX配信停止依頼がきているときは、その数も確認しましょう。一般的には全送信数の0.5%~1%程度が目安です。
各数値に対し、さらなる効果アップを目指すには、ゴールや原稿、リスト、タイミングなどの観点でテストを繰り返し、最適解を見つけていくことが重要です。以下に目標と実績に対して、どう対応すべきかの例を紹介します。
資料請求や商品の購入といった、目的や数値目標が「低すぎた(高すぎた)」といった場合、本来の目的に立ち返り、ゴール設定を見直すことが大切です。
数値目標が低すぎた場合
FAXDMの成果でよく見られるのは、すぐに案件が決まるなどの質の高い反響はあるものの、全体的な反響数が少ないため、結果的に売上につながらないというケースです。このような場合は、ターゲットとの接点確保が必要になってきます。
接点確保のための施策例
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数値目標が高すぎた場合
問い合わせの反響数は上々なものの、さほど興味度合いの高くない方からの反響が多く、その後の案件のクロージングに時間や工数がかかりすぎてしまう場合があります。そのようなときは反響の質を高める必要があります。
反響の質を高めるための施策例
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また、原稿も今一度前回紹介したポイントに当てはめて、改善していくことをオススメします。FAXDM送信サービスのNEXLINKの事例として株式会社じほうを例に、原稿をどのように変えていったかの経緯を紹介しています。原稿を見直すだけでも反響率がアップする良い事例なので、ぜひご一読ください。
原稿だけでなく、宛先リストも見直す
最後に、宛先リストの見直しで、反響率がアップすることもあります。反響数や特徴によって以下の改善ポイントを検討してみましょう。
反響の数が少なかった
1つに宛先リストの数が少なかったことが考えられます。エリアを広げたり、可能性がありそうな業種を広げてみたりして、宛先リストの見直しを検討してみましょう。特に業種を広げられれば、それまで想定していなかった先から反響を得られる可能性があり、新たなニーズを開拓できるチャンスにもつながります。
反響の数が多かった
数が多すぎて対応できない場合は、社内で対応できる数を検討し配信する数を絞りましょう。エリアや業種をいくつかのグループに分けて送信することで、グループに合った原稿を作成できれば、数を絞っても反響率を上げられる可能性があります。
反響があった施策の特徴を確認
反響があった施策のエリアや業種、企業の特徴などを調べ、その特徴に合わせた宛先リストを作成すると、さらに反響率を上げられる可能性があります。
今回は、実際にFAXDMを送るための宛先リストの作成から送信の実行、反響の結果から次回のための施策の考え方をご紹介しました。ダイレクトメールでもそうですが、一度のFAXDMでたくさんの反響が得られることは多くありません。何度も試行錯誤していかに最適解を見つけ出せるかが、FAXDMで効果を上げるポイントになります。
次回は、FAXDMでよくあるクレームの対処方法についてお話しします。
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この記事の著者
弥報編集部
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この記事の監修者
松波 香保里(まつなみ かおり)
FAX一斉同報サービスを提供して約30年の株式会社ネクスウェイ コミュニケーションネットワーク事業部 ソリューション営業グループ リーダー。「もっと多くの皆さまにFAXでより良いコミュニケーションをしてもらいたい」をモットーにFAXDMの必要性を説いている。
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