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会計ソフトで数字、アラームボックスでリスク管理を。弥生グループが実現する「中小企業の新しい経営基盤」とは?

2026.02.13

著者:弥報編集部

監修者:武田 浩和

中小企業にとって、取引先1社の支払遅延や未回収は、死活問題となる資金繰り悪化に直結しかねません。そこで重要になるのが、取引を開始・継続できるかを見極める「与信管理」です。しかし、コストやノウハウの壁から、実際に導入できている中小企業は少ないのが現状です。

今回、AIを活用した独自の与信関連サービスを展開するアラームボックス株式会社の武田浩和さんに、中小企業の与信の課題と、同社サービスの強みについて伺います。

2025年、アラームボックス株式会社は、弥生株式会社と資本提携し、弥生グループの一員となりました。今後、弥生製品との連携によって、中小企業にとってさらに身近で利便性の高いものへと進化する「与信管理の未来」についても語っていただきます。


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中小企業の与信管理の現状と課題

与信管理とはそもそもどのようなものか教えてください。

与信管理とは、取引先が「契約通りに支払いを行えるか」を判断し、未回収リスクを未然に防ぐための管理活動です。

具体的には、取引先のさまざまな情報を収集・分析する「企業調査」を行います。これは契約時だけでなく、状況の変化を察知するために継続して行う必要があります。この情報や、情報を基にした判断結果を社内で整理、蓄積していきます。

大切なのは、起きてしまった未回収をどうにかする「債権回収」ではなく、トラブルを未然に防ぐ「予防」が目的であるという点です。

与信管理は大企業が行っているイメージがあります。中小企業での導入状況はいかがでしょうか?

実際に導入できている中小企業は、決して多くありません。調査費用の負担や専門人材の不足が壁となり、「社長の長年の勘」や「付き合いの長さ」といった属人的な判断に頼らざるを得ないのが実情です。

もちろん経験則も大切ですが、客観的なデータに基づかない判断はリスクを伴います。また、社長1人の判断に頼りすぎる体制は、業務の属人化を招き、組織としての持続性を欠いてしまいます。

中小企業にこそ、組織的な与信管理が必要だということですね。

その通りです。中小企業は取引先数が限られていることが多く、1社当たりの売上比率が高くなりがちです。万が一、1社でも貸倒れや大幅な遅延が発生すれば、そのまま連鎖倒産のリスクに直結します。

会計システムでの「売掛金管理」とは、どう違うのでしょうか?

売掛金管理は「発生した取引を記録し、入金を確認する」という、事後の管理です。入金が遅れればシステム上で把握できますが、その時点では既に手遅れ(相手方の資金が底をついている)であることも少なくありません。

一方の与信管理は、取引の前段階から「兆候」を察知し、未回収を未然に防ぐためのものです。つまり、取引の前段階から始めて継続的に実施し、債権の未回収が起きないように取引先のさまざまな情報を管理します。与信管理を行えば、入金の遅延が起きる前に、異常があれば取引を停止するなどの対策が可能になるでしょう。

アラームボックス株式会社の理念とサービスの概要、強み

アラームボックスが提供しているサービスの概要と、理念を教えてください。

私たちは「すべての企業取引に安心を」という企業理念を掲げています。当社の強みは、AIを活用してネット上の膨大な情報を収集・分析し、リアルタイム性の高い与信情報を提供することです。さらに、万が一の際の「保証」までをワンストップで提供することで、中小企業が安心して前向きに取引できる環境を作っています。

具体的に「パワーサーチ」「モニタリング」「ギャランティ」の3つのサービスについて教えてください。

「パワーサーチ」(新規調査)

新規取引先の風評や反社チェック、支払状況などをAIが収集・分析し、それらの情報を基に与信管理の専門家が与信判断のコメントを付けて提供します。

最大の特徴は、情報の約8割をネット上から得ている点です。決算書は年に一度しか更新されませんが、ネット上の口コミやニュース、SNSの情報は日々更新されます。この「鮮度」を重視し、AIで効率化することで、低価格かつ迅速なレポートを実現しました。もちろん最終的には人がチェックし、情報の信頼性を担保しています。

「モニタリング」(継続監視)

取引開始後、その企業に「変化」がないかを継続的にウォッチするサービスです。信用度に影響する事象があれば、自動でメール通知します。専門知識がなくても、クラウド上のマイページを見るだけで自社の取引先リスクをひと目で把握できます。

一般的な方法で与信の見直しを行う場合、実施時期の決定やスケジュールの管理に始まり、多大な人件費や情報収集コストがかかります。さらに、実施後も情報の管理に手間を要するのが課題でした。その点、AIが自動でインターネット上の情報を収集・分析するしくみであれば、リアルタイムに最新情報を入手できます。加えて、与信管理の知見を持つ弊社担当者がリスクレベルを付与した情報を提供するため、専門知識がなくても状況を正しく判断し、すぐに経営に活かせるのが大きなメリットです。

「ギャランティ」(売掛保証)

取引先の倒産などで売掛金が回収不能になった際、その損害を保証するサービスです。倒産リスクを気にせず、安心して取引をしてもらうことができます。

売掛保証を利用すれば貸倒れリスクが排除できるため、想定外の資金不足を避けられます。また、社内での与信管理業務を大幅に軽減でき、積極的な取引拡大も可能になるでしょう。万が一の際に債権回収業務に奔走する必要もなくなります。

一般的な保証サービスと違い、当社の場合は「支払遅延」も保証対象(諸条件あり)としています。また、月額2,000円からと低額で保証をかけられる手軽さも、中小企業に支持されている理由です。

与信判断から保証まで一括で提供しているのは珍しいですね。

はい。情報提供だけでなく、実際の損害をカバーする「保証」までをワンストップで行うことで、中小企業の皆さまに本当の意味での安心を提供できると考えています。

中小企業で選ばれる理由と「スピード感」

貴社サービスの導入の決め手は何でしょうか?

やはり「コスト」と「手軽さ」です。AIによる効率化で、パワーサーチの信用チェック・反社チェックはワンコイン(500円)から提供しています。利用者の約半数は中小企業です。従業員30名ほどの企業さまからは、「必要な時だけ使える柔軟性」や「数秒~数分で回答が返ってくるスピード感」を高く評価いただいています。コストや時間の制約で後回しにされがちだった与信管理が、これによって身近なものになっています。

会計データと与信情報の連携で、中小企業の経営をさらに強く

2025年に弥生グループに参画されました。その狙いをお聞かせください。

当社は中小企業でも与信管理が導入できるデータベースを構築してきました。一方で弥生では「弥生シリーズ」など、スモールビジネスの事業経営や業務効率化を推進するサービスを開発・運営しています。お互いの強みを掛け合わせてスモールビジネスの経営基盤をより強固にできると考えています。

今後はどのような連携を予定していますか?

現在開発中ですが、弥生製品に登録されている取引先に対して、当社の与信情報をシームレスに連携させることを目指しています。例えば、会計ソフトで売掛金を見ながらその企業の最新のリスク情報をその場で確認できたり、取引を開始する時に保証を付けるか判断できたりする、そのような世界観です。これにより営業と経理の情報の壁もなくなり、業務プロセスは劇的に効率化するはずです。

また、弥生ユーザーさまへの特典として、パワーサーチでは月額利用料を抑えた「特別プラン」を、ギャランティでは定額制プランを提供しています。

パワーサーチ for 弥生ユーザー
ギャランティ for 弥生ユーザー

弥生製品と連携することで、より多くのユーザーの方に当社サービスを知ってもらい、コストと手間を抑えながらリスクを管理し、安心して経営を行ってほしいと考えています。


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この記事の著者

弥報編集部

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武田 浩和(アラームボックス株式会社 代表取締役CEO)

中央大学大学院修了、ジーズアカデミー(エンジニア養成学校)修了。
大学卒業後、独立系ノンバンク、リース会社にて中小企業向けのリース事業等を担当。その後、2016年にインターネット情報やAIを活用して与信管理を革新すべく、アラームボックス株式会社を創業。

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