【Excel活用術】計算式のチェックに最適！複雑な計算数式が使われているセルを簡単に理解する方法【第48回】

Excelの計算式の機能はとても便利ですが、複雑な計算式が組まれている場合、すぐに理解できない経験はだれしもあると思います。
例えば下の図。単価と数量を掛けて金額や税額を計算しているとぱっと見では分かりますが、細かい計算式は見ただけではわかりにくいですよね。そんなときに役に立つのが今回紹介する「参照のトレース」機能です。

例えば下の図は、セルF4がどのセルを使って計算しているか（セルの計算元）を示しているもの。
Excelでは「参照元のトレース」といいます。

次の図は、セルF4を計算に使っているセル（F4の計算先）を示したもの。
こちらは「参照先のトレース」です。

これら２つのトレース機能はどちらもリボンの「数式」タブにあります。それでは具体的なやり方を紹介しましょう。

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早速はじめましょう

その１・計算元を探す

セルがどのセルの値を使って計算を行っているのかを確認するときには、「参照元のトレース」を使います。具体的には、セルF4は計算にどのセルをつかっているのか（計算元はどれかな？）を確認する際に使います。

まずは、セルF4を選択した状態で、リボンの「数式」タブにある「参照元のトレース」をクリックします。

すると、計算に使っているセル（この場合はI2とE4）からF4に向かって矢印が表示されます。

再度「参照元のトレース」をクリックすれば、さらに遡った参照元（参照元の元ですね）が表示されます。

表示された矢印は、アクティブセルを別の場所に移動しても消えません。
例えば下の図はセルF4の矢印が表示された状態で、セルC8を選択して「参照元のトレース」をクリックしたところです。矢印が消えないことが分かると思います。

表示された「参照元トレース」を消したいときには、消したいセルを選択して、「数式」タブのなかにある「トレース矢印の削除」右端の「▼」をクリックして表示される「参照元トレース矢印の削除」をクリックします。

このとき、「トレース矢印の削除」をクリックすると、表示されている全ての矢印が消えます。

その２・計算先を探す

選択しているセルを使って計算している式を確認したいときは、「参照先のトレース」です。
セルF4を選択した状態で、リボンの「数式」タブにある「参照先のトレース」をクリックするだけです。

「参照元のトレース」と同じように、一度クリックしたあと、もう一度クリックすると、さらにその先の矢印が表示されます。

矢印を消したいときには、参照元トレースの削除と同様に、消したいセルを選択して、「トレース矢印の削除」右端の「▼」をクリックして表示される「参照先トレース矢印の削除」をクリックします。
何度かクリックすることで、１段階ずつ矢印が消えていきます。

参照「元」？参照「先」？よく解らない

このトレース機能、実際に使ってみようとすると自分が欲しい情報が参照「元」なのか「先」なのかよくわからない（というのが私のホンネ）。
でも表示された矢印をみれば、どのセルを使っているのか、どのセルに影響するのかが解りやすい。ということで、とりあえず「参照元」でも「参照先」でもクリックがオススメです。そして違っていたら、もう一方の機能をクリック。そんな軽い気持ちで使っていただきたいツールです。

おまけ

このトレース矢印はファイルを保存すると自動的に消えます（ので、私は「トレース矢印を消したくなると、ショートカットで上書き保存（Ctrl + S）を押します）。

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