- 業務効率化
【Office全般】よく使う機能をまとめて自分だけのメニューを作る~その1~
2020.01.06
ExcelやWordでは、既存のメニュー(リボンといいます)を自分でアレンジして、解りやすく使いやすいメニューにすることができます(メニューをカスタマイズするといいます)。下の図はリボンをカスタマイズしたメニュー。「ファイル」タブの次に「ファイル関連」というタブがあり、いくつかのコマンドアイコンも表示したExcelです。
一方、下の図は、カスタマイズ前のメニュー。クイックアクセスツールバーに表示されるアイコンがどんどん増え、タイトルバーには表示しきれなくなってしまいました。とりあえずアイコンを「リボンの下に表示」する設定に変更したものの、なお増え続けるアイコンたち!実はこれ、私のリアルなExcel画面です。
そこで一念発起。自分の仕事の仕方を整理して、作業の最初や最後に使う機能を「ファイル関連」というメニューにまとめることにしました。ということで、今回と次回は、2回続きでメニューの整理をお話します。クイックアクセスツールバーはこちらの記事も参考に。
クイックアクセスツールバーに表示する利点は、使いたい機能をタブ切り替えの必要なくササッと使えるところ。例えば「カメラ」や「書式のコピー/貼り付け」はいつでも使うから、クイックアクセスツールバーに残しておきたい。一方、ファイルを開いたりPDFにしたりという作業は、仕事の最初や最後にしか発生しないので必ずしもクイックアクセスツールバーになくても構わない。ファイルを開いた時に表示倍率が小さくなっているファイルは100%表示に直して作業に掛かりたい、などといった自分の仕事の流れを反映させて、冒頭の「ファイル関連」タブをつくりました。
今回は、新しいリボンタブ「ファイル関連」を「ファイル」タブの隣に作成し、いくつかの機能を追加するカスタマイズ操作を説明します。リボンタブの名前は自分のわかりやすい名前にすることができます。
そして次回は、コマンドをグループに分け、コマンド名称やアイコンを変更するなど、メニューに更なるカスタマイズを説明します。
目次
早速はじめましょう
(1)リボンに表示されているタブ部分のどこかを右クリックして(2)表示されたメニューから「リボンのユーザー設定」をクリックします。
下の画面は「Excelのオプション」ダイアログボックスの「リボンのユーザー設定」になります。
ここには、リボンに追加できる機能の一覧と、現在のリボンタブのメニューが表示されているので、この画面でメニューのカスタマイズを行います。
《リボンに新しいタブメニューを追加》
新しいタブ「ファイル関連」を表示タブの右隣に追加します。(1)画面右側の「メインタブ」内の「表示」をクリックし、(2)一覧の下にある「新しいタブ」ボタンをクリックします。(3)この操作で「表示」の下行に「新しいタブ(ユーザー設定)」と「新しいグループ」いう行が追加されます。
《追加されたタブの名称変更》
追加された「新しいタブ」がリボンに表示される新しいタブ名です。今回は名前を「ファイル関連」に変更するので、(1)「新しいタブ(ユーザー設定)」をクリックし、(2)「名前の変更」ボタンをクリックします。
「名前の変更」ダイアログで任意の名前を入力します。今回は「ファイル関連」としました。入力後はOKボタンを押すかEnterキーで元のダイアログボックスに戻り、名前の変更が確認できます。
《新しいタブの挿入位置が違うときは》
想定していた場所とは違うところに新しいタブが挿入されてしまっても、メニューを移動させることができます。
具体的には、(1)移動させたいタブを選択し、(2)▲(上へ)▼(下へ)をクリックします。また、「削除」ボタンで一旦削除して、正しい位置で作成しなおすのもひとつの方法です。
最初からある「挿入」や「ホーム」などの既定のメニューは削除ボタンを押しても消えません。安心して削除ボタンを押してください。
《タブ内のグループについて》
タブには必ず1つ以上のグループがあり、追加する機能は必ずグループ内に追加します。
新しいタブを追加した際、「新しいタブ」の下行に「新しいグループ」が一緒に追加されるのはそのためです。
グループとは、機能ごとのくくりのこと。いつも見慣れている「ホーム」タブのアイコンも、「クリップボード」「フォント」など、それぞれの機能ごとにグループ分けされています。
《グループ名の変更》
グループ名の変更方法はタブと同じ。(1)「新しいグループ」を選択して(2)「名前の変更」ボタンを押します。(3)「名前の変更」ダイアログボックスが表示されたら表示名を入力して、(4)OKを押します。
《機能アイコンの追加》
最後に機能アイコンを追加すれば、オリジナルメニューが完成します。
ここでは以下の5つの機能アイコン(Excelでは機能アイコンをコマンドと呼ぶ)を追加します。
・新規作成
・開く
・上書き保存
・リボンのユーザー設定
「基本的なコマンド」内にある機能を追加する
リボンに登録できる機能は幾つかの分類に区別して表示されています。
「新規作成」「最近使ったファイル」「上書き保存」コマンドは「基本的なコマンド」に分類されているので、以下の操作で「ひらく・とじる」グループに登録します。
(1)「ひらく・とじる」のグループを選択した状態で、(2)「基本的なコマンド」内の (3)「新しいファイル」(Excel2013では「新規作成」)をクリックし、(4)「追加>>」ボタンを押します。
追加したコマンドは(1)で指定した「ひらく・とじる」グループに表示されます。確認しておきましょう。
続けて、「開く」と「上書き保存」コマンドも追加します。
次に「リボンのユーザー設定」コマンドを追加します。この機能は、コマンド選択で「リボンにないコマンド」分類にあります。「基本的なコマンド」をクリックして分類の一覧が表示されたら、「リボンにないコマンド」をクリックします。
表示されたリボンにないコマンドの一覧の中から(1)「リボンのカスタマイズ」(Excel2013では「リボンのユーザー設定」)を選択し、(2)右側のメインタブの一覧からコマンドを追加したいグループ「ひらく・とじる」が選択されていることを確認し、(3)「追加>>」ボタンをクリックします。
コマンドの追加ができたらOKボタンを押します。
また、追加したタブやコマンドを取りやめたい場合は、そのコマンドを選択して「<<削除」ボタンを押せば、メインタブのリストから簡単に消すことができます。
OKボタンを押すと、「ファイル関連」リボンタブが「表示」タブのとなりに表示され、タブの追加が確認できます。
「ファイル関連」タブをクリックすると、追加したコマンドを確認することができます。
「新規作成」や「開く」アイコンをクリックして、機能が動作することも確認してみましょう。「リボンのユーザー設定」アイコンをクリックすると、先ほどまで操作していた「Excelのオプション」画面が表示されます。
次回はこのボタンを利用して、メニューをもう少しカスタマイズします。
この記事の著者
上田 朋子(うえだ ともこ)
株式会社システムプラザソフィア代表取締役。マイクロソフト認定トレーナーとして、マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)取得講座の講師実績多数。また職業訓練校として、パソコン初心者をたった3カ月でMOS取得まで導く分かりやすい指導方法にも定評がある。弥生認定マスターインストラクター。静岡県は清水に生を受けて50有余年、清水っ子の血が騒ぐ港祭が生き甲斐。知らない土地に出掛けたら、その土地の味噌・醤油を買うのが幸せ。
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