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【弥生26シリーズ新機能】面倒な「逆仕訳」の手入力を卒業!決算整理・翌期首処理をワンクリックで完結させる技
2025.12.09

「決算整理で計上した未払費用、翌期首に反対仕訳を入れるのが面倒……」 「毎月計上している引当金、決算時に一度リセット(逆仕訳)する作業が大変」
会計実務において、借方と貸方を逆にした「逆仕訳」を入力するシーンは意外と多いものです。 しかし、これまでの弥生会計デスクトップ(やよいの青色申告デスクトップ)では、科目を一つひとつ手入力で入れ替える必要があり、「もっと簡単にならないか」というお声を多くいただいていました。
そこで、最新の「弥生 26 シリーズ」では、ワンクリックで「逆仕訳」を自動作成できる機能がついに搭載されました!
今回は、単なる修正機能にとどまらない、経理のプロこそ使ってほしい「逆仕訳」機能の実践的な活用術をご紹介します。
目次
開発のきっかけは「もっと効率化したい」というお客さまのリアルな声
この機能は、日々ソフトを使い込んでいるお客さまからの「切実なご要望」をもとに開発されました。実際にどのような声があったのか、少しご紹介します。
決算処理での悩み
「毎月計上している『減価償却引当金』などの仮仕訳。決算にすべて逆仕訳で取り消して、確定額を入れ直す処理をしていますが、この『取り消し』を一括で行いたい」
期首・期中処理での悩み
「期首に前期の経過勘定を戻し入れたり、月初の預り金を精算したり……。『逆仕訳ボタン』があれば、一瞬で終わるのに」
入力作業の生産性
「入力中にパッと貸借を逆にできる機能が欲しい。修正の手間が減れば、入力担当者の生産性ももっと上がるはず」
こうした「手入力の手間をなくしたい」「生産性を上げたい」という熱いリクエストにお応えし、今回の実装に至りました。
【実践】「逆仕訳」機能はこんなシーンで役立ちます
この機能、単に「入力を間違えたときの訂正」だけに使うのはもったいないんです。 実務では、以下のような定例業務で強力な「時短ツール」として活躍します。
活用シーン1:決算整理仕訳(暫定処理の洗い替え)
お客さまの声にもあった通り、期中に見積もり計上していた引当金や、仮払・仮受消費税の精算など、「一度計上したものを、決算時にゼロに戻す(相殺する)」処理に最適です。 これまで手入力していた反対仕訳も、対象の仕訳を選んでクリックするだけで作成完了です。
活用シーン2:翌期首の再振替仕訳(経過勘定の処理)
決算で計上した「未払費用」や「前払費用」。これらは翌期の期首に逆仕訳(再振替仕訳)を行って振り戻す必要があります。 新機能を使えば、前年度のデータを見ながら、ワンクリックで「当年度(期首)」の帳簿へ逆仕訳を登録できます。画面を切り替えて手打ちする必要はもうありません。
活用シーン3:入力ミスの訂正(正しい履歴を残す)
もちろん、日常の入力ミス訂正にも有効です。 月次決算確定後など、過去の仕訳を安易に削除できないケースでも、逆仕訳で打ち消す処理が一瞬で完了します。
実際にやってみよう!「逆仕訳」の操作方法
逆仕訳の作成は、普段お使いの画面からスムーズに行えます。操作は非常にシンプルです。
1. 日々の業務・決算整理(仕訳日記帳・振替伝票)
もっともベーシックな使い方はこちらです。
- 仕訳日記帳(または振替伝票)で、対象の仕訳を選択します。
- 右クリックして「逆仕訳を登録」(振替伝票の場合は「逆仕訳として伝票を複製」)を選びます。
- 確認メッセージで[はい]を押せば完了! 元仕訳と同じ日付になっているので、日付を修正ください。

※一瞬で貸借が逆になった仕訳が生成されます(元仕訳の摘要はコピーされません)

2. 翌期首の処理(前年度仕訳日記帳)
前年度の決算仕訳を、新年度に振り戻す場合にこちらの方法を使います。
- 前年度の仕訳日記帳を開き、再振替したい仕訳を選択します。
- 右クリックして「当年度の仕訳日記帳へ逆仕訳を登録」を選びます。
- 自動的に当年度の画面が立ち上がり、逆仕訳が登録されます。 元仕訳と同じ日付になっているので、日付を修正ください。

※当年度の仕訳日記帳に一瞬で貸借が逆になった仕訳が生成されます(元仕訳の摘要はコピーされません)

知っておきたいポイント(制限事項)
便利な逆仕訳機能ですが、仕訳の生成元によっては自動作成ができない場合があります。
具体的には「償却」「一括(税抜)」「按分」によってシステムが自動生成した仕訳については、本機能での逆仕訳登録はできません(エラーメッセージが表示されます)。
その場合は、お手数ですが手動での対応をお願いいたします。
まとめ
新しくなった「逆仕訳」機能は、修正の手間を減らすだけでなく、「決算時の洗い替え」や「翌期首の再振替」といった、毎年の定例業務を劇的に効率化します。
「今まで時間をかけて手入力していたあの作業」を、これからはワンクリックで。 ぜひ、毎月の処理や決算業務にお役立てください!
▼ 本機能に関連する情報はこちら

この記事の著者
弥報編集部
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