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中小企業こそ注目したい!自社の魅力を伝え、違いを出せる求人サイト

2019.04.04

著者:弥報編集部

少ない人数で事業を進めるスモールビジネスの求人では、欲しい人材像に合った人を見つけることが大企業以上に重要です。でも、求人票や求人広告の小さな枠では仕事の詳細は語れず、営業や総務といった一般的な職種の括りでは担って欲しい役割をしっかりと伝えられないことも少なくありません。業種と職種だけで並べられて、自社の魅力や他社との違いを伝えられないもどかしさを感じている方も多いのではないでしょうか?

そんな中、中小企業を対象とした求人サイトが増えています。仕事の具体的な内容、求める人材像に加え、会社の理念や働く人の想いを伝えるなど、企業側からの発信内容が豊富なことが特徴です。

現場の生の声を伝える「日本仕事百貨」

求人内容をインタビュー形式で掲載するという、これまでにない求人サイトとして話題なのが「日本仕事百貨」です。

写真提供:株式会社シゴトヒト

スタッフが全国に足を運び、働く現場をしっかり取材しているので、仕事の内容や求める人材像はもちろん、職場の雰囲気も含めて、臨場感のある生の声が伝えられています。また、良いことだけなく、大変なことも書かれており、表面的ではなく「働く」ということに対する真摯な姿勢が感じられます。会社紹介の記事としても読み応えがあり、就職希望者以外の読者も多いというのもうなずけます。

ある出版社の経理を含む営業事務の募集では、最初に担当者が産休に入ったため、別の社員が兼務している現状をリポート。その上で、出版界の知識がなくても、経理経験や、経理的センスがある方を望んでいること、何よりその会社に興味を持って一緒に働きたいと思える人が求められていることを伝えています。

サイトを運営するのは、編集・デザイン・場づくりなどを通して様々な生き方・働き方を提案する株式会社シゴトヒト。2008年に「東京仕事百貨」として運営を開始し、2012年「日本仕事百貨」に名称変更。会社や働く人の想いをありのままに紹介することで、これまでに数多くの出逢いを生み出してきました。

写真提供:株式会社シゴトヒト

掲載されている業種も製造業から農業、サービス業と幅広く、村に新しくできるキャンプ場のスタッフ、木工職人、ヘアサロンのスタイリスト、農業研修生、学童保育のサポーターなど様々。募集記事を読んで働いてみたいと思うのはもちろん、その店に、その町に行ってみたいと感じられるのも魅力です。

掲載広告費は、取材費と2週間の掲載費込みで260,000円(税抜、取材のための交通・宿泊費別)。成約した場合の成約報酬などはかかりません。掲載希望の場合はサイトから問い合わせをし、電話での打ち合わせ後、取材。取材から2〜3週間程度で掲載されます。

費用はかかりますが、取材者の眼を通すことで、ひとりよがりではない情報発信ができます。自分たちでは気づかなかった自社の魅力や強みを発見して書いてもらえることもありそうです。会社の理念や大切にしていることをしっかり伝えられるので、「自分たちと同じ想いを持ち、苦楽を共にしてくれる人を探している」そんな企業には特におすすめです。

■日本仕事百貨 https://shigoto100.com/

“逆”顔採用で、一緒に働きたいと思える企業を探す「こんにちワーカー」

(※2020年3月編集部追記 「こんにちワーカー」は2019年9月末をもってサービス提供が終了しました)

「とりあえずの就職から、本気の就職へ。」をスローガンに2018年にオープンし、注目されているのが「こんにちワーカー」です。部署の違う複数人による対談形式で会社を紹介しているのが特徴で、不動産のセレクトショップ「R-STORE」が運営しています。自社でも人材の獲得・定着に苦労していることもあり、中小企業のニーズに応えられる求人サイトをつくりたいと立ち上げました。

写真提供:株式会社アールストア

目を引くのは、仕事を探すカテゴリーにある「“逆”顔採用する」。ニュースでも話題になった「顔採用」に対し、働く人たちの顔や姿を見て、一緒に働きたいと思える企業を探すというもの。

写真提供:株式会社アールストア

そこには「働く人の表情にこそ仕事のやりがいなどが現れる」、「企業も求職者もフラットな立ち位置で接して欲しい」という思いが込められています。対談形式にすることで、ひとつの企業を多面的に紹介し、働く人の姿がよりイメージしやすくなっています。

継続して採用活動を行いたい中小企業に利用してもらいたいと、掲載費は月30,000円(消費税・取材費別)から。長期的な掲載を希望する企業におすすめです。

待遇ではなく、やりがいや環境でマッチングする「Wantedly」

企業側が直接発信できるサイトとして注目されているのが、「「はたらく」を面白くするビジネスSNS」として2012年にオープンした「Wantedly」です。人材を募集する企業側だけでなく、求職者もユーザー登録することで、求人者と求職者の出会いの場をつくっています。

写真提供:ウォンテッドリー株式会社

運営するのはウォンテッドリー株式会社。IT関連の企業対象というイメージがありますが、実際は介護、教育、飲食、小売、サービスなど多様な業種の企業が募集しています。職種も、エンジニアに限らず、デザイナー、ディレクターなどのほか、人事、事務職、映像制作、ライター、パーソナルトレーナー、栄養士など様々な職種が掲載されています。

募集内容は各社で自由に要項を書くことができ、「なにをやっているのか」「どうやっているのか」だけでなく「なぜやるのか」「こんなことやります」といった、会社のビジョンや社風を示すことができます。

大きな特徴は、給与など具体的なことは掲載せず、やりがいや環境で求人者と求職者をマッチングしていること。また、「オプションサービス」として、Wantedly内のユーザーを自由に検索し、自社にあった候補者へ直接メッセージを送ることができる「スカウト」機能があるのも特徴です。応募を待つだけでなく、欲しい人材を求めていく攻めの求人ができます。

掲載期間は、6ヶ月、12ヶ月、24ヶ月から選べます。掲載料はミニマム、ライト、スタンダード、エンタープライズとあり、料金によって利用サービスが限られます。例えば、12ヶ月でミニマムを利用の場合、月額30,000円(税別・オプション利用不可)から。継続課金のみで成功報酬はかかりません。まずは、30日間の無料トライアルを試してから、本掲載を検討することもできます。

■Wantedly https://www.wantedly.com/

仕事や会社の魅力、求める人物像を伝え、ミスマッチの少ない求人を

日本仕事百貨こんにちワーカーWantedly
形式インタビュー対談SNS
掲載期間2週間1ヶ月単位6ヶ月単位
掲載費(3媒体とも成約料不要)取材費と2週間の掲載費込みで260,000円(税抜、取材のための交通・宿泊費別)月30,000円(消費税・取材費別)から掲載費は利用サービスによって変わる。例:12ヶ月でミニマムを利用の場合、月額30,000円(税別・オプション利用不可)から
サービス開始2008年~2018年~
(※2020年3月編集部追記 「こんにちワーカー」は2019年9月末をもってサービス提供が終了しました)
2012年~
運営会社株式会社シゴトヒト株式会社アールストアウォンテッドリー株式会社
※2019年3月時点のものです。詳細は各ホームページにてご確認ください。

今回紹介したサイトの共通点は、従来の求人票や求人広告よりも豊富な情報発信が可能で、条件面よりも、具体的な仕事の内容や会社の魅力を伝え、共に働く人の顔を見せられること。それを通じて、会社と職場に合った人材が見つかる可能性が高まることです。大手求人サイトに比べて低価格なのも魅力です。正社員を中心に、長く腰を据えて共に働いてくれる人を見つけるために活用してみてはいかがでしょうか?

この記事の著者

弥報編集部

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