弥生ユーザーを応援する
「いちばん身近なビジネス情報メディア」

  1. TOP
  2. スモールビジネスハック
  3. 無料で中小企業の経営課題について相談できる!中小機構の中小企業支援サービス「E-...

無料で中小企業の経営課題について相談できる!中小機構の中小企業支援サービス「E-SODAN」「経営アドバイス」

会社経営について相談したいことがあっても、忙しい中小企業の経営者自らが相談窓口まで足を運び、相談するために時間を取るのは難しいでしょう。特に、新型コロナウイルス感染症で変化してしまった経営状況や資金繰りといった相談をしたいときに、どこに何を相談すればいいのかがわからず、動き出せずにいることもあるかもしれません。

そのような中小企業の経営者に向けて、独立行政法人中小企業基盤整備機構(以下、中小機構)では、AIチャットボットや専門家に相談できるチャットサービス「E-SODAN」や、経営相談窓口など、数多くの支援サービスを提供しています。

今回は中小機構経営支援部さんに、中小企業はどのような相談やサポートが受けられるのか、お話を伺いました。


弥報Onlineでは他にもさまざまな経営課題に対する記事を発信しています。
「働き方改革」の記事を読む
「事業承継」の記事を読む
「売上アップ」の記事を読む


独立行政法人中小企業基盤整備機構

中小機構は、事業の自律的発展や継続を目指す中小・小規模事業者・ベンチャー企業のイノベーションや地域経済の活性化を促進し、我が国経済の発展に貢献することを目的とする政策実施機関です。経営環境の変化に対応し持続的成長を目指す中小企業等の経営課題の解決に向け、直接的な伴走型支援、人材の育成、共済制度の運営、資金面での各種支援やビジネスチャンスの提供を行うとともに、関係する中小企業支援機関の支援力の向上に協力します。独立行政法人中小企業基盤整備機構ホームページ


専門家とチャットボットが対応!経営相談チャットサービス「E-SODAN」とは

――オンライン経営相談「E-SODAN」がどのようなサービスなのか紹介してください。

中小機構では、全国9か所の地域本部において経営相談窓口を設置しておりますが、忙しい中小企業の経営者が予約をとり、窓口まで赴いたりWeb会議システムで相談をしたりするのは難しい場合も多いと考えています。そういった問題を解決するために「E-SODAN(イーソーダン)」という経営相談チャットサービスを無料で提供しています。

E-SODANの特徴と使い方をご案内します。

E-SODANは、中小企業の皆さまのちょっとした疑問にお応えするもので、AIチャットボット、または中小機構の専門家とチャットの2種類を準備している点が特徴です。AIチャットボットは24時間365日対応可能、専門家とチャットは平日9時~17時の間でご利用いただけます。

〈E-SODANの利用手順〉

  1. E-SODANのWebサイトにアクセス
    →画面右側に「E-SODAN」のチャット画面のポップアップが表示される
  2. AIチャットボットに質問する
    一般的な経営課題のご相談の場合は、気軽に使えるAIチャットボットをお試しください。
    「こーめい1号に相談(AIによる自動応答)」を選択すると「よくある質問のトピック」が出てくるので、そこから選択していただくか、下方のフリーワード入力欄に質問を入れてください。
    例えば「新型コロナウイルスの支援策や対策について」を選択すると、その後に新型コロナウイルスの支援策で具体的に何を知りたいのか選択肢が表示されますので、知りたい内容を選んでいくことで回答に辿りつきます。
    AIチャットボットの回答は、わかりやすく簡潔な文章でまとめており、その後により詳しい情報が調べられる公的サイトなどを紹介しています。経営相談のファーストコンタクトツールとして、次の具体的な行動を促すことを重視しています。
  3. 専門家とチャット
    専門家に相談する場合は、ポップアップ内右上の「専門家とチャット」をクリックor「司馬アドバイザーに相談(専門家とチャット)」をクリックします。
    AIチャットボットの回答よりもう少し踏み込んだ内容を相談したい場合、やや複雑で具体的な相談をご希望の場合は、専門家とチャットをご利用ください。
    専門家の対応時間は平日9時〜17時の間となっており、直接相談内容に合わせたご回答や、役立つサイトや支援機関を分かりやすく紹介しています。時間は1人30分、予約不要で匿名で相談することが可能です。忙しい中小企業経営者に、ぜひご利用いただきたいです。

実際のE-SODANのチャット画面は、以下のように表示されます。

「新型コロナウイルスの支援策や対策について」を選択すると、もう少し細かい内容の選択肢が表示されます。

さらに質問を選択していくと、具体的な説明が確認できます。

もちろんフリーワードで入力した場合にも、同じように選択肢が表示されます。AIの回答で解決しない場合は、専門家との相談に誘導する流れとなっています。

無料で相談できる?経営に関する悩みの相談先

――相談は有料なのでしょうか。また、経営に関する問題や悩みの場合、どのような相談が多いのか教えてください。

中小機構の支援には無料のものと有料のものがありますが、経営アドバイスは無料で行っています。全国で9つの地域本部があり、それぞれで経営アドバイスを行っています。対面相談とWeb相談があります。

経営計画や新規事業、販路開拓、資金繰りなど、さまざまな相談を最初に受け取るのが「経営アドバイス」です。相談内容によって対応する専門家が違いますので、申し込みの際「こういう相談をしたい」と伝えていただければ「この専門家が対応いたしますので、何日でいかがですか」という形でご案内をします。

経営に関する相談|中小機構(smrj.go.jp)

中小機構の各地域本部へお電話いただくか、ホームページから申し込みをすることができます。経営アドバイスでの相談内容として一番多いのは、販路やマーケティングに関するものです。その次に経営計画や経営戦略、ITや情報化の話、資金調達、商品開発などが続きます。

一方、E-SODANで多いのは新型コロナウイルス、補助金、資金繰りで、特に昨年と一昨年は新型コロナウイルス関連の相談が大部分を占めました。それに比べると経営アドバイスのほうはもう少し能動的で、新型コロナウイルスで状況が悪くなったときに、どのようなアクションを取るべきかという経営戦略の部分や、販路の見直しや拡大といった相談が多い印象です。

経営アドバイスは原則1回につき1時間になっており、その都度お申し込みは必要ですが、利用回数の制限はありません。1度試してみて良かったと思っていただいた場合は、再度予約を取っていただくことが可能です。中小企業だけでなく個人事業主の方もご利用になれますので、ぜひご活用ください。


――支援の中で、料金が発生するものはあるのでしょうか?

はい。経営アドバイスの他にさまざまな支援ツールを持っています。例えば一定期間継続的に専門家を企業に派遣して活動を行うプログラムや、中小企業大学校と呼ばれる施設や地域本部で、中小企業の経営者や経営幹部、管理者の方々に向けた、経営に関するさまざまな研修を提供しております。そちらは有料ですが安価で受講いただけます。

独立行政法人中小企業基盤整備機構「人材支援事業のご案内」

その他にも有料で行う支援がございますので、中小機構の事業の活用を検討される際は、担当部署にご確認ください。

DXやSDGsの悩みも相談できる?経営アドバイスに多い相談内容とは

――新規事業の創出に関する悩みに関しては、どのような相談が多いのでしょうか?

新規事業で比較的多いのは、今まで作っていなかった自社商品・最終製品の製造に取り組みたいといったご相談が挙げられます。新規事業の場合、いきなり顧客層も市場も全然違う世界に出て行くのは難しいので、今自分たちの持っている技術から派生して、どのような新規事業が考えられるかということを一緒に検討するケースもあります。

なお、中小機構のアドバイザーは「あなたには絶対これがいいですよ」とは言いません。経営にかかわる大事な内容のご相談を承っていますので、企業の方自らが方針を決め、取り組んでいくことが大切と考えています。相談に来られた経営者の考えを整理していくとヒントが出てくるので、ヒアリングしながら相談者自身が方向性を決めていくことを手助けするようなイメージです。

経営者は「新規事業に取り組みたい」と考えていても、具体的なやり方や考え方がわからないケースが多いと思います。そのため、専門家が「こういった部分は検討されていますか?」「この辺はどの様に考えていますか?」といったことをヒアリングしながら、個社ごとの強みや技術を整理し、それ活かして次の事業展開へつなげることをご支援しています。


――販路開拓に関する相談も多いと思いますが、いかがでしょうか?

販路についても先ほどと同様に、今の取引先だけではなく、もう少し広げていきたいというご相談が多いので、新規の取引先をどのように探すのかということが焦点になります。また、世の中にあるさまざまな分析データのうち、自社に必要なデータなどをどうやって探してきて、何をどのようなステップで考えていけば販路開拓につながるのかを一緒に考えたりもします。

この他にも、新規事業で自社ブランドの商品を一念発起して作ったものの、市場の意見などが反映されておらず「どうやって売ったらよいか?」と相談されるケースもあります。

「どこのだれにどんなシーンで使ってもらうものなのか?」「何年後に、だれにどれくらい売っていこうか」という計画策定や、それを実現させるための具体的なアクションプランの作成を、経営アドバイスでご支援をさせていただいたりします。


――人事や雇用、資金調達に関しては、どのような相談が多いのでしょうか?

さまざまなご相談がありますから「これが多い」と言えるものはありません。人事や雇用であれば外国人労働者や就業規定、給与規定、人材教育の話など多岐にわたります。大きな括りでいえば、人材の採用や定着、どうやって育成したらよいのかという相談が多い傾向にあります。ただし、やはり相談内容は個別の企業ごとに違うので、一括りにするのは難しいです。

資金調達の場合は、現在使っているもの以外の資金調達の方法や、使えそうな補助金がないかといったご相談が多いです。


――新型コロナウイルスの影響もあり、それほど多くはないかもしれませんが、事業の海外展開に関する悩みに関しては、どのような相談が多いのでしょうか?

海外は特殊な事情がある場合が多いため、販路支援部海外展開支援課という部署で海外の相談を専門に承っています。

新型コロナウイルス流行の前までは、例えば「東南アジアに工場を作りたい」「支店を出したい」といった海外進出に関するご相談が多数ありました。しかし長期に渡って海外進出が難しい状況が続いたこともあり、現在は特定の国が決まっていないが輸出などを検討したいという海外展開における初歩段階の相談が増えているようです。

これから海外進出を考え始める方から、既に進出をされている方のご相談まで、海外展開に関するあらゆる相談を承っております。豊富な実務経験・ノウハウを持つ専門家が各企業の現況をヒアリングさせていただき、海外展開の実現にむけた方法をナビゲートいたします。

中小企業基盤整備機構「海外展開」


――最近はDXや働き方改革といった業務改善などの悩みも多いのではないでしょうか?よくある相談内容の事例を教えてください。

中小企業のDXは、中小機構で取りまとめている「中小企業のDX推進に関する調査」からも分かる通り、まだ道半ばというのが実情で「まずはIT化から」というケースが多いように思います。IT化の相談に応じる場合もありますが、IT経営簡易診断という無料の事業も行っています。

IT経営簡易診断は、原則3回、企業へ訪問またはWeb会議を活用して実施します。企業のフロント業務・バックオフィス業務のITの導入状況などをヒアリングし、経営課題と業務課題を見える化し、解決に向けたITの活用可能性などについて提案いたします。比較的簡単に導入できる複数のアプリケーションの紹介なども行います。

中小企業基盤整備機構「IT経営簡易診断」

また「ここからアプリ」という、中小企業が使いやすい・導入しやすいと思われる業務用アプリケーションを紹介しているサイトがあります。例えば「会計業務を効率化したい」などと選んでいくと、弥生会計を含めた、さまざまなアプリケーションを確認することが可能です。

高価なものではなく、比較的簡単に取り入れられそうなアプリケーションを紹介しているので、ぜひご活用ください。

中小企業基盤整備機構「ここからアプリ」


――近年、中小企業の事業承継に関する相談も多いと思いますが、そのような相談にも対応しているのでしょうか?

事業承継も経営課題の1つですので、中小機構の経営相談で個別相談を承ることも可能です。

一方で、国が各都道府県に事業承継・引継ぎ支援センターを設置しており、中小企業の事業承継に関する個別のご相談は、主にそちらで対応しています。中小機構は事業承継・引継ぎ支援センターの全国本部として、各センターへの助言や研修、評価などを行っております。

また中小機構では、施策浸透のための事業承継フォーラムの開催や中小企業にとって身近な地域支援機関の職員向けに、事業承継支援のスキルアップのための研修などを行っています。

事業承継は日本経済にとって喫緊の課題であり、早めに行動することが肝要です。国や自治体をはじめ、中小機構を含む多くの支援機関の施策が充実してきていますので、ぜひお気軽にご相談ください。


――中小企業にはあまり関係がないイメージのあるSDGsですが、相談されるケースはあるのでしょうか?

2021年ごろから、テレビやラジオでSDGsという言葉を頻繁に耳にするようになった影響もあり「我が社も何かやらなくては!」と考える企業が増えており、中小企業でも取り組む事例が増えています。

中小企業がSDGsに取り組むきっかけとしては、大手のお取引先からの影響や、SDGsに関心の高いヨーロッパとの取引を意識して始められるケースも多いようです。

さらに、最近は学校教育でもSDGsを取り上げるようになっていますから、人材確保の意味でも取り組みを始める中小企業が増えています。

なおSDGsに関して、中小機構は「中小企業SDGs応援宣言」を行っており、中小企業・小規模事業者へのSDGsの普及・啓発、SDGsの考えに沿った中小企業・小規模事業者の活動支援、中小機構自らもSDGsの考え方に沿った組織運営を行う事を宣言し、さまざまな活動を行っています。

E-SODANでは、AIチャットボットがSDGs関連の質問にたくさん回答できるようになっています。例えば、SDGsの内容や成り立ち、メリット・デメリットなどであれば、E-SODANでも十分な知識が得られます。また、一部地域の中小機構には、SDGs対応窓口が設置されているので、専門家に直接相談することも可能です。

中小機構におけるSDGsへの取り組み|中小機構 (smrj.go.jp)

中小機構は国の中小企業政策の中核的な実施機関として、起業・創業期から成長期、成熟期に至るまで、企業の成長ステージに合わせた幅広い支援メニューを提供しています。

まずは気軽にご利用いただけるE-SODANや経営アドバイスを知っていただき、皆さまにご利用いただければ幸いです。


弥報Onlineでは他にもさまざまな経営課題に対する記事を発信しています。
「働き方改革」の記事を読む
「事業承継」の記事を読む
「売上アップ」の記事を読む

著者:弥報編集部
弥生ユーザーを応援する「いちばん身近なビジネス情報メディア」

弥報Onlineでは「読者の声」を募集しています!

弥報Online編集部では、皆さまにより役立つ情報をお届けしたいという想いから「読者の声」を募集しております。

「こんな記事が読みたい!」「もっと役立つ情報がほしい!」など、ご意見・ご感想をお聞かせください。

皆さまからのご意見・ご感想は今後、弥報Onlineの改善や記事作りの参考にさせていただきますので、ご協力をよろしくお願いいたします。

■「弥報Online」読者アンケート ページ

【お知らせ】弥生のYouTubeで会計や経営、起業が学べる!

弥生の公式YouTubeチャンネルでは、スモールビジネスに携わる方たちに役立つコンテンツを配信中です。


動画という特性を活かし「よりわかりやすく」「より楽しく」をテーマに、会計や経営、起業などについて学べるコンテンツとなっております。

個人事業主、中小企業の経営者、起業家の皆さまはもちろん、これから起業してみたい方、そろそろフリーランスになりたいという方も、ぜひご覧ください。チャンネル登録もお願いします!

■弥生株式会社 公式YouTubeチャンネル

 

※個人事業主の方に向けたサブチャンネルも開設いたしました!

個人事業主・フリーランスの方はぜひチャンネル登録をお願いします♪

■個人事業主チャンネル powered by 弥生

 

※起業した方、これから起業したい方に向けたサブチャンネルも開設いたしました!

こちらもぜひともチャンネル登録をお願いします♪

■挑戦者ch~あなたのライバル語ってください~

\この記事が気に入ったらぜひシェアしてください!/

弥報Magazine

日経

クラブオフガソリン特集

新型コロナウイルス支援・施策

クラブオフ

インボイス

弥生YouTubeチャンネル

弥生株式会社 公式Twitter

キーワード

おすすめの記事

5人の専門家に聞く!新しい時代、経営者はどう「変化」していくべきか

5人の専門家に聞く!新しい時代、経営者はどう「変化」していくべきか

急激に変化していく世の中。会社経営も、経営者自身も今後「変化」が求められる時代が来ています。 「経理の日」スペシャルコンテンツ「現役経理担当...

記事を見る
ページトップに戻る