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【激変する小売業界】船井総合研究所コンサルタントに聞く「なぜ今後、DXが必要なのか?」

新型コロナウイルス感染症の影響で、様々な業種が大きなダメージを受けている状況ですが、特に小売業では収益を回復するために大きな変革が叫ばれています。そして今、DX(デジタル・トランスフォーメーション)に注目する経営者が増えています。

しかし、市場の状況が大きく変化したうえに、いきなりDXと言われても「どうやって進めていけばよいかわからない」という方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、激変した小売業界で成長していくために、船井総合研究所の宇都宮勉氏に現在の市場状況や今後の小売業界の展望、DXの進め方についてお話を伺いました。

宇都宮 勉(株式会社船井総合研究所 金融・M&A支援部 M&Aグループ ディレクター)

1991年に大阪府立大学経済学部経営学科卒業後、船井総合研究所に入社。入社後は流通業・レジャー産業のコンサルティングに従事。2000年頃より大手企業の新規事業開発・事業再生、投資ファンドのデューデリジェンスに従事し、2010年頃より日本企業の海外進出支援に従事する。2015年よりM&A・事業承継コンサルティングがスタートし、その部門の責任者に就任。以降、M&A・事業承継およびIPOの部門を統括する。M&Aコンサルタント執筆のコラムはこちら船井総合研究所HP

小売業は「店舗滞在時間の減少=客単価の減少」が深刻

――新型コロナウイルスをきっかけに、小売業界全体の状況はどのように変化したのでしょうか?

中小の小売業は、もともと経営状態が苦しいところが多かったところにコロナ禍が重なり、3月、4月には、我々のところにも「もう会社を売ろうか」という相談がたくさんありました。小売業については旅行業や飲食業についで影響が出た業種ということもあり、店を閉めざるを得ない状況になった会社が多かったのです。

しかし、いざ我々がM&Aを行おうとしたときには、制度融資による小売業の延命措置がスタートしていました。例えば年商5億程度の対面販売型小売業という会社で、2億円の借り入れがあったところにさらに1億円の融資が決まるなどし、従業員の給料保証を行いつつ、投資ができる状態の会社も増加傾向にあります。小売業の経営者さんの中には、この機会を前向きに捉えて、これまでできなかったことに積極的に取り組もうというマインドの方も多いと思います。

――コロナ禍では宅配サービスやテイクアウトが普及するなど、世の中全体で生活様式の変化が見られました。そうした中、小売業で新たに生まれたトレンドがあれば教えてください。

これまで小売業の年間売上の約3〜4割程度が、セールでの売上でした。ですが、今年に関しては新型コロナウイルスの影響が78月に重なったため、いわゆる春夏物のセールは大打撃を受けたのです。「月曜日は〇〇の日」とセールを開催していたスーパーマーケットも、現在は新型コロナウイルスの影響で見合わせる傾向にあります。

理由は明確で「同じ場所に、多くの人を集める」という商売のやり方ができない状況になったからです。セールは数をさばいて利益を出す方法ですから、入場制限すると効果も薄くなります。したがってセールの売上に依存していた小売業は、それを外した形でのビジネスモデルを早急に検討することが求められているのです。

――セールに依存しない形で成功した小売業の事例はありますか?

セールをしない小売業の成功事例として、大手の話にはなりますが、西松屋チェーンが挙げられます。西松屋チェーンはもともとセールを実施しない業態で、そのため「いつ行ってもガラガラ」という印象を持つお客さんも多かったようです。そのうえお店が広く、天井も高いため、さらにガランとした印象が強く、実際お客さんが密になることもありません。

しかし実にうまい商法になっていて、お客さんがいつ来ても値段は変わらないため、分散型商売が確立できていたのです。メインターゲットはお子さまを持つ主婦ですから、土日にセールを開催する必要もなく、平日の昼間に来店があれば、問題なく売上確保できる業態になっていました。

一般的な小売業はこれまでセールで年間売上の34割程度を占めており、土日祝は売上全体の半分強を占めていました。ですが密を避ける意識から、土日祝に偏っている商売はやりにくくなっているのが現状です。それに加えて、営業時間が短縮されているため、お客さんをどう分散化させるかという課題が大きくなっています。

この他には、セールに頼っていなかったホームセンターなども好調でした。理由はやはり、店が大きくて天井が高いからです。「密になりにくい」という心理効果が働いていたことが、推察できます。中小の小売業は店舗面積が狭く、「密になりたくない」というお客さんの抵抗感を払拭することが大きな課題といえます。

――新型コロナウイルスの影響による小売業の変化は、他にも何かありますか?

全体的に客単価が下がっている傾向にあります。これは小売業に限らずサービス業も同様で「店舗内に長くいたくない」という心理が働いていることが理由です。

小売業は、滞在時間と客単価が間違いなく比例する商売です。滞在時間が7割になると客単価も7割になる、というわけです。最近は小売業やサービス業だけでなく、大企業からも「客数よりも客単価ダウンの方が深刻だ」という話を聞きます。

新型コロナウイルスの影響で客数が下がることは想定していたものの、客単価は下がらないと考えがちでした。しかし、今後お客さんの数が100%に戻ったとしても、滞在時間が短くなっている限り、客単価も8割から9割程度までしか戻らないでしょう。

したがって、今後新型コロナウイルスの自粛ムードが緩和された場合でも

  • お客さんを分散させなくてはいけない
  • 客単価をどう戻していくのか

という課題は残るため、解決策を検討する必要があるのです。

「オンラインだから購入率が下がる」は間違い?

――小売業では、特にリアル店舗の経営が大きく変わっていくように感じます。やはり、今後はリアル店舗だけでなく、ECなどのオンライン販売も必須になっていくのでしょうか。

新型コロナウイルスの影響で、デジタルシフトの必然性を感じている小売業の経営者は多いです。しかし資金的な問題に加え、ノウハウ的な問題もあり、何から手をつけたら良いのか分からない方が多いのが現状です。それに加え、小売業におけるお客さんとの対面での接地時間は、短くせざるを得ない状況にあります。

最近ではすっかり市民権を得たZoomなどによるWeb会議ですが、半年ほど前は導入していない企業も多くありました。実際、弊社のお客さんでも中小企業の場合は「Zoomって何?」と戸惑われ、対面での打ち合わせを希望されるケースが多くありました。

しかし、これはコロナ禍の初期の話で、今現在はどのような世代の経営者でも必要に迫られた結果として、Web会議ができる環境は既に整っています。そういった意味では、導入ステップをクリアしている分、コロナ前より行動に移しやすい状況といえるでしょう。

とはいえ小売業においては、やはり対面での接地時間を短くすることが必須です。そのため、Web上やオンラインでお客さんとの接地時間を長くする「オンライン接客」などの導入を、前向きに検討する必要があります。

――オンライン接客を効果的に取り入れている小売業の成功事例はありますか?

中小企業ではないのですが、今治タオルの「IKEUCHI ORGANIC」という企業の事例を紹介します。

IKEUCHI ORGANICは新型コロナウイルスの影響が出た直後に、オンライン接客を積極的にスタートした企業です。コロナ前からリアル店舗においても2時間ほどかけてタオルの説明をする手法をとっていたため、オンライン接客には向いていたのでしょう。

オンライン接客を導入した結果、新規のお客さんが増え、客単価も2倍になったそうです。さらに7割程度だった対面接客の購入率は、オンライン接客では9割まで上がっています。対面よりもオンラインでの接客のほうが、購入率が高いというのは驚きですよね。消費者心理としても「興味があるから接客を受けてみたいが、対面だと断りづらい。でもオンラインなら『ちょっと電波が悪くなってしまったので』『急な来客で』など、理由をつけて切ることが可能だ」という心理が働きます。そういった安心感もあり「まずは、話を聞くだけ聞いてみよう」と考える消費者が多い傾向にあるのです。このような消費者心理が、オンライン接客にはうまく作用したといえるでしょう。

そう考えると、これまで対面での商売をされていた会社をお手伝いしていた我々としても、認識を改めざるを得ません。「オンラインでやっても結局は既存のお客さんしか見ないよ」「成約率はオンラインだから低い」「オンライン通販は客単価が低い」といった前提は、すべて覆されていると感じます。

中小の小売業はもちろん、我々コンサルティングを生業にしている者も含め、これまでの潜在意識がまったく逆だったことに気がつき始めたいたというのが、現状です。

――実際にこれからオンライン接客やECを始めようとする小売業の経営者が、気を付けるべきポイントはありますか?

オンラインでのECになると、競合になるのが「Amazon」や「楽天」のような実態としては物流業の会社です。ただ、中小の小売店が自社でECを始めたところで、運送料を下げるのは難しいですよね。Amazonや楽天のように、有利な条件で契約できませんから。

しかしワークマンが行った施策が、この問題を見事に解決しました。ワークマンもWebで購入したものを自宅に配送してもらう場合には、配送料が必要です。そこでワークマンが始めたのが、Webで購入して店舗に商品を取りに来てもらうという取り組みでした。

お客さんが店舗に商品を取りに来てくれる場合は、配送料は発生しません。商品を取りに行くだけなら、店への滞在時間も短くなります。さらにWeb上で決済も完了しているので、店員はバックヤードから商品を取ってきて渡すだけ。店舗側もお客さんも密を避けられる、というわけです。

導入費という意味でも、Webに商品を並べて、そこから決済してもらうまでのしくみを構築する投資コストは高くありません。なぜなら既存のデジタルソリューションが多くあるため、それらを有効活用すれば済むためです。中小の小売業でも、十分に実施可能といえるでしょう。

このスタイルが確立できれば、店舗側の手間が省けるだけでなく、来店時に他の商品を手に取ってもらうチャンスを作り出すことにもつながります。このような方法で、セールをしない売り方や密の回避を実現していくことが、今後の小売業には有効な手段となるでしょう。

今後は「ビジネルモデルの見直し」「ターゲット層の拡大」も重要

――以前は「モノ→コト消費」の流れが来るいう風潮もありましたが、新型コロナウイルスによって「コト消費」は失速しているともいわれています。とはいえ、以前のような「モノ消費」だけに戻るとも考えづらいと思われますが、今後小売業が生き残るために実施すべきことはどのようなことがあるのでしょうか。

どちらかに偏るというよりは、組み合わせだと考えています。小売店ではないのですが、コロナ禍で大きなダメージを受けたフィットネスクラブでは、モノ→コト消費をうまく組み合わせた事例がありました。

フィットネスクラブは「密になる」と避けられる傾向にありましたが、在宅期間が長くなったことで、家庭内で使える運動器具はスポーツショップで爆発的に売れたそうです。そこで一部のフィットネスクラブでは、会員になってくれた方に必要な器具をレンタルして、配信によるエクササイズをスタートし成功を収めました。

フィットネスクラブは「施設にある機材を自由に使ってください」というビジネスモデルでしたから、そこにマットやダンベルなどのレンタルを月額費用にインクルードしたことが、密を回避したいお客さんにマッチしたのです。

――コト消費からモノ消費が発生する事例もありそうですね。

最近、ソロキャンプが流行っていますよね。あれは完全にコト消費です。しかしそのコト消費の影響で、今までまったく注目されなかった1人キャンプ用品が売れています。

1人キャンプをする方は、これまでも世の中たくさんいましたが、1人キャンプ用品の需要はそれほどありませんでした。それがお笑い芸人のヒロシさん、バイきんぐ西村さんのYouTubeチャンネルの人気もあり、一気に広まりニーズが顕在化したわけです。

ニーズが顕在化した途端、1人用の飯盒や1人用のテントといった商品が販売され始めました。こうした流れもコト消費から派生したモノ消費の一例です。

1人需要はあらゆる業態で売上がアップしており、ゴルフ場予約サイト「バリューゴルフ」が話題となっているのも、その一つです。これまでもゴルフ場予約サイトはたくさんありましたが、バリューゴルフは1人予約に特化したサイトです。年齢や性別、自分のスキルや経験値などを登録してからゴルフ場を予約すると、合う人同士をマッチングしてくれます。

ゴルフには行きたいと思っているものの、知り合いや友人を誘っては行きづらい状況です。しかし、1人であれば自己責任で済みます。そこに対して、コト消費やモノ消費が付随したビジネスモデルがマッチしたと考えられます。

旅行でもクラブツーリズムが提供する「ひとり旅」という商品がヒットしており、こちらも1人需要にマッチした成功事例といえるでしょう。

――1人需要の増加による、世代別変化などの兆しはありますか?

これまではだれかを誘ってどこかに行くことが普通で、誘う相手は同じ世代の場合が多かったと思います。しかし先程のバリューゴルフの事例においては、マッチングされる世代がバラバラです。このように、1人消費の需要が増したことで「世代という概念がなくなった」というのは、よく聞かれる話となっています。

1人キャンプでもキャンパー同士が会話する機会も少しはあるそうですが、世代はバラバラだと聞いています。つまり趣味嗜好の消費に関しては、世代間ギャップが実はそれほどなかったということが、今回判明したわけです。

もう一つ、いろいろな業種の方が顕著におっしゃっているのは、「ファミリー層だけが、まだ戻ってきていない」ということですね。「子どもを危険にさらしたくない」というファミリー層の心理が、多くの企業を悩ませています。

この点に関しては、現状解決の糸口が見えない状況です。これまでは小売業の経営者的な目線で見ると、ファミリーや主婦をメインターゲットにしていたところが多かったと思います。しかし、今後は世代間格差がなくなることも視野に入れ、ターゲット層を広げる必要が出てくるでしょう。

――小売業でモノ・コト消費をうまく組み合わせた事例はありますか?

弊社には呉服屋さんのお客さんも多いのですが、現在は着物や振袖が売れない厳しい状況です。ただし、もともと写真館を併設していた呉服屋さんに関しては、比較的業績が良かったと聞いています。

「成人式や七五三の写真を撮るために、着物や振袖をレンタルする」というビジネスモデルにいち早く切り替えたことが、その理由です。結婚式や着物業はもともと需要が落ちていましたから、写真を撮るというコト消費に切り替えられた好事例といえるでしょう。

また「フォトウェディング(フォト婚)」というサービスも人気を集めています。ドレスを小売するモノ消費のビジネスモデルから、写真というコト消費にシフトした結果が、業績好調の理由でしょう。今後の新しいビジネスモデルは、コトとモノの組み合わせがヒントになります。完全にコトに振る、モノに振るというのは、小売店では難しいのが現状ですので、モノとコトのハイブリッド型ビジネスモデルを作っていくことがポイントになりますね。

DX推進のカギは「小売業はこうである」という発想を取り除くこと

――最近は、DXを推進する会社が増えていますが、小売業が推進するべきDX施策としては、どのようなことが考えられますか

DXには、以下4つの切り口があると思っています。

  1. 在庫を適正化するためのDX
  2. 業務フローのDX
  3. 会計のDX
  4. お客さんとのリレーションシップに関するDX

ただし、いきなりスモールビジネスにおいてすべてを推進するのは難しいでしょう。小売業が最初に始めるべきことは、「お客さんとのリレーションシップに関するDX」です。

「お客さんとのリレーションシップに関するDX」について説明する前に、それぞれについて解説します。まず「在庫を適正化するためのDX」は、例えばお客さんの需要予測をシステム的に行うことが挙げられます。

「ゑびや」という伊勢にあるお土産屋 兼 飲食店を経営している中小企業が、AIを使った顧客や在庫の予測をしている事例が、メディアでもよく取り上げられていますね。観光バスの数からお土産の在庫を予測したり、飲食の廃棄ロスを出さない予測をしたりしています。

しかし小売業全般で考えると、DXによる在庫管理は一部の企業しか実施できないのが現状でしょう。なぜならほとんどの小売業が現状では展示会発注か見込み発注というスタイルをとっているため、「明日たくさんお客さん来そうだから、メーカーに頼んで在庫を積んでもらう」といった行為自体が不可能なのです。

中小企業である「ゑびや」が柔軟なお土産の在庫管理を実施できたのは、商材がお土産だったことが理由になります。お土産というのは地場に製造している会社があり、在庫も豊富にあるため比較的融通が利くのです。したがって、在庫を適正化するためのDXを実施できる小売業は少ないと思われます。

「業務フローのDX」は、3050人くらいの社員規模でないと投資コストがかかり過ぎて、費用体効果が薄くなる傾向にあります。業務フローのDXを行う場合には、ある程度の会社の規模が前提条件となると考えた方が間違いありません。

「会計のDX」については中小企業こそ、もっと踏み込んで実施する必要があると感じています。請求書や伝票を自動化する、取引先にも必ず月末までに請求書を出すように要求するなどの対応は、今後必須と考えましょう。さらに25日までに請求書が提出できない取引先に対しては、支払いを翌々月に回すといったペナルティを課すなど、全体的な会計のDX推進が重要です。

そして、最も重要なポイントである「お客さんとのリレーションシップに関するDX」に話を戻しますが、リアルとオンラインの融合という視点で考えると、接客履歴のデータをきちんと取得していくことが、これからの小売業には非常に重要です。

これまで小売業は接客履歴が個人に紐づいていましたが、今後は途中までがWeb、途中からは対面というスタイルになるケースも増えるでしょう。そうなると、その履歴をきちんと取得していく必要があります。お客さんの購入履歴のデータを分析することで、次にどのような施策を打つのか決める判断材料にするわけです。

今までのように、すべてリアルな場での接客であれば、紙にメモでもよかったのかもしれません。しかし、リアルとオンラインが融合してくる今後の小売業においては、お客さんとのリレーションシップに関するDXが重要なポイントになります。

例えば、

  • どのようなストーリーで接客したお客さんの購入率が高いのか
  • どのような属性のお客さんの客単価が高いのか
  • どのような手法を取れば客単価が高くなるのか

といった傾向に関しては、蓄積されたデータを分析することである程度は見えてくるものです。このような理由から、「お客さんとのリレーションシップに関するDX」は小売業が最初に始めるべきDXだといえます。その他の施策も含めて優先順位を付けるとすると、

  • お客さんとのリレーションシップに関するDX
  • 会計のDX
  • 業務フローのDX
  • 在庫を適正化するためのDX

という順番がおすすめです。

――DXは定義が難しく、言葉だけが一人歩きしている感もありますが、具体的には他にどのような取り組みがありますか?

船井総合研究所の解釈としては「新たなマーケティングフローを、ありとあらゆるデジタルツールを使って新しいフローに変えること」がDXであると考えています。小売業でいえば、今までは対面を重視した以下のようなマーケティングフローが一般的でした。

  • お店を作る
  • お店を認知させるためにチラシを作る
  • チラシを見て来店したお客さんに対して、まず安い商品で購入経験をしてもらう
  • 会員化を促す
  • 会員特典をつける(ポイントが貯まるなど)
  • 来店の癖づけをする
  • 年に何回かのセールを行って深い購入経験を積んでもらう
  • ファン化した会員を上級会員にして特別な特典(永久に2割引きなど)を付ける
  • 上級会員にWebで何か書き込んでもらう
  • 上級会員のインフルエンサー化
  • それを見た方が次の新しいお客さんになる
  • マス販促(チラシ、TV-CMなど)から徐々にインフルエンサー販促に変えていく

しかしこの一連のマーケティングフローが、今回の新型コロナウイルスによる影響によって大きく変わり、特に、この中に「非対面」という要素が入ってこようとしています。

従来、マーケティングフローの変更はチラシをTV-CMに変えるといった、単なる置き換えに過ぎませんでした。しかし、単独でどうするかという話だけではなく、全体的に理想的なマーケティングフローへと大胆に変えていくことをDXと呼ぶべきだと考えます。

例えば、

  • まずはWebで告知して店舗に取りに来てもらおう
  • お客さんを分散させるための理想的なフローはこれ

といった具合に理想的なマーケティングフローを決め、それぞれに必要なデジタルツールを探せばよいのです。現在は、さまざまなデジタルソリューションがありますから、マーケティングフローの中に最適なツールやソリューションをはめながらDXを推進すればよいでしょう。

――今後、小売業がDXを進めるときに注意すべきポイントを教えてください。

今回紹介した会社はいずれも「小売業はこうである」という発想を取り除いたことが功を奏し、成功した事例です。

「お客さんの本当の需要は他のところにあった」という事例が、今回の新型コロナウイルスの一件では顕著に出ていると思います。したがって、無理にターゲットを変更するのではなく、あくまでもお客さんとのリレーションから得られたデータを分析することで、真の需要を見つけることが重要になるのです。

  • 実はシニアではなくて、若者が買っていた
  • 若者の店だけどシニアの方が買っていた

といった事例も、今後たくさん出てくることが予測されます。それに早く気づいて、その枠を取っ払った企業がいち早く業績を回復させるのでしょう。

弥報編集部
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