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成約率を上げるには?オンライン商談の上手な進め方

新型コロナウイルス感染症の影響によりテレワークが推奨され、急速にビジネスのオンライン化が進んでいます。営業職も例外ではなく、そこで注目され始めたのが「オンライン商談」です。

しかし、これまでクライアントへ直接足を運び、顔を合わせて話すことが主流だった営業にとっては、抵抗や不安などがあるケースも多いのではないでしょうか。

今回は「どのように商談を進めるべきなのか」「どうすれば成功させることができるのか」とお悩みの方へ、株式会社営業ハック代表取締役社長の笹田裕嗣氏にオンライン商談のポイントや注意点を伺いました。

笹田 裕嗣 氏(株式会社営業ハック 代表取締役社長)

新卒1年目に大手人材会社で営業成績トップとなり、3年目からは同社内ベンチャー立ち上げに従事。その後、メガベンチャーネオキャリアに転職し、広告営業を担当後、営業代行のサービスを行う個人事業主として独立。並行してマーケティング支援を行う株式会社イノベーションハックのCOOにも就任。2018年に代行事業や研修事業、コンサルティング事業を行う株式会社営業ハックを創業した。

オンライン商談とは

オンライン商談とは、商談相手の元へ訪問せずに、コミュニケーションツールを利用し遠隔で行う商談です。「遠方の顧客と商談ができる」「移動の費用や時間などのコスト削減ができる」「直接会うよりも気軽に高頻度で取引相手とコンタクトを取ることができる」など多数のメリットがあり、活用次第でこれまで以上に業務の効率化が期待できます。

働き方改革にも、新型コロナウイルスの影響により変化しつつある新しい生活様式にも対応した、利便性の高い営業方法です。

成約のコツ:事前準備編

オンライン商談で最も重きを置くべきは、事前準備です。これは訪問営業にもいえることですが、オンライン商談ではより注意深く取り組む必要があります。

例えば、訪問営業オフラインでは空気感やクライアントのちょっとした表情を読み取り、その場でフォローすることが可能な一方で、オンラインではその場の雰囲気や表情を読み取ることが難しいという問題があります。そういった問題をカバーするために、商談中に考えられる展開や投げかけられる質問を事前に想定し、ヒアリングや資料作りをすることが必要です。

続いて、大前提として揃えるべきツールについて見ていきましょう。まず、相手がストレスなく会話がしやすいツールを選ぶことが非常に重要となります。「Zoom」、「Google Meet」、「Skype」、「Microsoft Teams」などを用意しておきましょう。先方の希望によっては「Facebookメッセンジャー」、「LINE」などを使用することもあります。

1.ヒアリングでは「BANT情報」を確認!

商談前のヒアリングでは、「BANT情報」を押さえておきましょう。BANT情報とは、「Budget(予算)」「Authority(決裁権)」「Needs(必要性)」「Timeframe(導入時期)」という、営業時にヒアリングすべき4情報の頭文字をとったものです。

オンライン、オフラインに関わらず、この中で最初にヒアリングすべきことは「Needs(必要性)」です。基本的に相手にとって商材や提案してきた会社への期待値が生まれなければ、会話は深まりません。また、相手方の予算や決裁権はどこにあるのか、導入する場合はどのくらいの時期を想定しているかも、可能な限りヒアリングしておきましょう。

次に、自分の中でしっかりとした仮説を立てていきます。これは商談前の最も重要な作業です。企業の規模感やエリア、業種、他社事例などをベースに、相手の困っていること、抱えている課題、ニーズなどの予測を立てていきます。

オンライン商談で悩ましいのは「会話をしながら深掘りをしていく」という作業の難易度が上がることです。これは、発言に対する相手のリアクションや反応が見えないことが最大の要因となります。この問題を解決するためには、仮説を立てる段階でヒアリングする項目やパターンをより詳細に準備しておくことが必要です。回答イメージとなる他社事例を事前に準備し、画面共有しながら相手に質問する方法を取ると、より高い効果が期待できるでしょう。

実際に商談を進めていく際には内容をアーカイブ化し、社内で参考にできる部分は共有しておくと、次の商談にも活用できるのでおすすめです。これはオンラインだからこそのメリットといえます。

2.オンライン向け資料は「視線の迷子」にならない工夫を

オンライン商談においては、ビジュアル重視で「見やすい」「分かりやすい」資料作りを意識しましょう。オンラインでは、相手側を「視線の迷子」状態にならないよう工夫が必要です。相手側が見るべき資料を明確化するために、基本的には1スライド1メッセージの徹底が必須となります。

また、人間の視線は一般的に左上から「F型」もしくは「Z型」で動くといわれています。視線の動き方を把握したうえで、そのスタートとゴールを意識しながら自然な形で相手が読み進められるような資料作成が重要です。

資料は事前に共有するケースも多いかと思いますが、ここでも注意が必要です。訪問営業の際はプレゼンテーションによる補足を前提に資料を作成します。一方、オンライン商談前に使用する資料を送付した場合、相手は解説や補足説明のない状態で資料を見ることになります。資料を見て、相手が混乱することがないよう、作成時には気を配りましょう。最初のうちはあらかじめロールプレイングを行い、客観的な意見をもらいながら作るといいかもしれません。

3.時間配分を決めておく

基本的に商談は1回30分をベースに組み立てるようにしましょう。というのも、オンライン商談の最大の敵は「集中力の欠如」だからです。オンラインでの商談は、パソコンやスマートフォンでのコミュニケーションとなります。

当然、こういったツールにはメールやチャットなどの通知が届き、やろうと思えば商談をしながら他の作業に取り組める環境といえるでしょう。周囲から他の刺激が入りやすい環境下での商談であると考えれば、長時間集中してもらうことは困難であると容易に想像できます。とはいえ、時間が限られているからと話すスピードが速くなり、こちらが一方的に話すような場にはしないよう、注意しましょう。

また、商談を始める前にその日の流れを簡単に説明し、場面が変わるタイミングでは、その都度それまで話した内容の確認をとりましょう。質問や確認事項があれば、その都度対応します。丁寧に話を進めていくことが、オンライン商談では重要になります。

成約のコツ:商談編

商談中は、オンライン最大のデメリットを意識しなければなりません。それは「心情が読み取りにくく、伝えにくい」ということです。そのデメリットをいかにカバーするかが、商談成功の鍵となります。

1.進行で意識すべきは「言葉で具体的に気持ちを伝える」

やりとりのリアクションや反応が見えない、見えづらいオンライン商談では、相手の理解の度合いを的確に把握するために、こまめな確認が大切です。

商談を進める側として意識すべきは「言葉で具体的に気持ちを伝える」ことでしょう。オンライン商談は、相手が画面を見ていないタイミングも発生します。その時に大きなリアクションを取っても、相手が見ていなければその思いを伝えることができません。だからこそリアクションではなく、具体的に言葉で伝えることよう意識することが大切です。

また、資料を画面上で見せながらプレゼンテーションを行う場合も、ポインターで示すだけでなく、資料のどの部分の説明なのか「右上の」というように、相手に見て欲しい箇所を言葉で補足するようにしましょう。そうすることで、相手に分かりやすく今話している箇所を伝えることができます。

2.オンライン商談では、ヒト理由の受注は難しい

オンライン商談を成功させるコツは、1回の商談で無理に成約を目指さないゆとりある姿勢にあります。これまでの対面商談は「ヒト理由の受注」というものが存在していました。「この人だから、お願いしよう」「この人に任せてみよう」という流れが作りやすかった面も確かにあった、ということです。

しかし、オンライン商談の場合はこの「ヒト理由での受注」は期待できなくなりました。コロナ禍にあり、相手との関係強化が図りづらい状況下におけるクロージングは一方的な売り込み感が増し、顧客離れの大きな原因となります。

オンライン商談では反応や状況が読み取りづらいため、こちらの思いを伝えにくいのは仕方がないことです。だからこそ焦らずに、オンラインのメリットを活かしながらも接触頻度を可能な範囲で増やすなどの工夫をし、相手との関係構築を深めることが先決であると意識しましょう。

オンライン商談は選択肢の1つ。場合に応じて電話やメールも活用

オンライン商談が増えてきたとはいえ、必ずしもオンラインにこだわる必要はありません。場合によっては、電話やメールなどを活用しながら商談を進めた方が近道となる場合もあります。大切なのは、オンライン商談を真新しいこと、特別なこととして捉えずに今後も継続的に用いられる営業の手法として捉え、これまで以上に相手を考えることが「上手な進め方」といえるのではないでしょうか。

今後、私たちの生活や働き方は、これまでとは大きく変わっていくことが予想されます。しかし、この状況を危機ではなく契機と捉え、さまざまな変化に柔軟に対応しながら、業務の効率化や新しい営業スタイルの確立の参考にしてみてください。

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