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「単純作業で疲弊している人を救いたい!」RPAコンサルタントが語る、バックオフィス担当者のためのRPA活用術

「AIで仕事がなくなる」「RPAで人員削減」……そんなニュースや解説をよく目にするようになりました。中小企業のバックオフィス担当者のあなたはどう感じていますか?

様々な疑問や不安があると思いますが、それに対して「RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)は中小企業のバックオフィス担当者にとって強くて可愛い味方。タッグを組んで明日に向かいましょう!」と力強く答えてくれるのは、株式会社デリバリーコンサルティングのRPAコンサルタント鈴木美紀(すずき・みき)さん。

鈴木さんご自身もバックオフィス業務の経験があり「単純作業で疲弊していた過去の自分のような人を助けたい」という想いからRPAコンサルタントに転身されたとのこと。

お客さまに「RPAを導入したことで単純作業が減り本来業務に集中できるようになった」と喜ばれるのが日々の励みという鈴木さんに、RPAについてじっくりうかがいました。

鈴木 美紀 氏(RPAコンサルタント)

1988年愛知県岡崎市生まれ。新卒で電力会社に入社。営業総合職として勤務後、大学から継続していたアマチュア競技ダンスの環境づくりに関東へ拠点を移し、外資系製薬会社のMRに転職。精神科領域の治療薬を担当した後、がん免疫療法治療薬に2年携わる。ITベンチャーのカスタマーサクセス部門の立ち上げメンバーとして勤務した後に、2019年4月より株式会社デリバリーコンサルティングにて国産RPA製品ipaS(アイパス)のコンサルタントとして奔走する傍ら、オフを利用してミュージカル出演など公私ともに充実した毎日を送っている。

一人の業務範囲が広い中小企業だからこそ、RPAを活用して効率化してほしい

――鈴木さんが担当されているRPAコンサルタントとはどんなお仕事ですか?

鈴木:デジタル労働者とも言われるRPAでお客さまの願いを叶える仕事です。RPAツールの導入を検討されているお客さまに、ツールの説明から導入後にどこをロボット化するかを決めるための業務分析・改善、教育、トライアル期間のサポートなどを行います。

私は以前勤めていた会社で、単純作業が山積みで大変だった時期がありました。当時の自分のような人を助けたいと思い、この仕事に就きました。当時の作業は具体的には紙で出力された数字を目で見てひたすらPCに打ち込むというもの。昼間はお客さま対応の業務をするので、その作業はどうしても残業時間にやることになり、繁忙期には毎晩終電でしか帰れず疲弊していて。

疲れている状態で単純作業を何時間も続けるので、どうしてもミスをします。それで叱られるし、辛かった。「私は機械じゃないのに…」と思っていました。

――鈴木さんがやっておられたその作業はRPAで楽にすることができるのですか?

鈴木:はい、できます。ロボットが自動でやってくれますし、ミスもしません(笑)。

――単純作業や定型業務で疲弊しているバックオフィス担当者がRPAで救われる可能性があるということですね。ただ、現在の導入例として話題になるのは大企業や自治体ばかり。中小企業には遠い話なのではありませんか?

鈴木:現在の導入実績はそうですね。でも、RPAは業務単位で導入されるので本来は企業の規模は関係ありません。社員数千人の会社の導入例でも、カスタマーサポートの4人の業務にRPAを導入して大幅な効率化を実現されました。もしこの業務を社内でやるのではなく、社員4人の会社に外注していたとしたら、その会社がRPAを導入して同様な成果をあげられたということです。

また、「ロボットを作るのに費用や期間がかかり、中小企業では負担できないのでは?」という不安もあるかと思いますが、実際はコスト削減につながります。私が以前やっていたような一つのシステムのアウトプットを別のシステムに入力する作業を自動化するためには、従来は二つのシステムを繋ぐためのシステムを開発する必要がありました。確かにそれは費用も時間もかかりました。そのため、その作業を人がやっているケースが多かったのです。

でも、RPAならシステム開発とは比べものにならないくらい短期間と低コストで自動化できます。

――なるほど。しかし、導入してはみたものの活用できなかったというケースも多いと聞きます。

鈴木:RPAを導入するためには、現状の業務の分析と整理が不可欠です。そこをきちんとやらずに、ただツールを入れただけではうまくいきません。私のようなRPAコンサルタントが、現在の業務の洗い出しから整理・分析、ロボット化する部分の決定といったプロセスのお手伝いをすることでRPAを有効に活用していただけます。

分業化されている大企業に比べ、中小企業のバックオフィス担当者は業務範囲が広く、負担が大きいケースが多いと思います。中小企業だからこそ、活用していただきたいですね。

PCを使って人がやる業務はロボットに任せられる

――他にはどんな業務がRPA化できるのですか?

鈴木:PCを使って人がやっている作業は基本的には何でもできます。例えば、下図のような1日分の問い合わせメールをまとめる作業があるとします。ロボットは毎日決まった時間に、届いているメールから必要な内容をExcelシートに転記できます。さらにそれを並べ替えたり分割したりはもちろん、添付ファイルとして担当者にメールで送ったり、他のシステムに入力したりもできます。

メーラーやExcelの立ち上げも含めて、ロボットが一連の作業をやってくれます。動作開始時刻の予約もできますから、例えば、朝の出勤時刻前に夜の間に届いたメールの処理を終わらせておいてもらうこともできます。

――経理・財務業務の例はありますか?

鈴木:弊社のお客さまで財務担当者の例ですが、毎朝、複数の店舗からの入金データを金融機関のシステムから引っ張ってきてExcelシートにまとめ、入金状況をチェックしておられました。

入金データを引っ張ってくるのにとても時間がかかり、その間はPCが使えないので他の仕事もできなかったそうです。ロボットはウエイトもできますから、レスポンスが返ってきたら次の動作に移るという指定ができます。引っ張ってきたデータからExcelシートに転記し、さらには「空欄=未入金」の店舗に催促のメールを送るところまで自動で行えます。

従来は出勤されてから1時間ほどかけて催促メールを送るところまで人がやっていましたが、それを出勤前にロボットがやってくれるようになりました。担当者は催促メールを送っても反応のない店舗に電話をかけるところから作業を始められるようになり、「以前は手が回らなかった、よく遅れる店舗やミスの多い店舗の原因分析と問題解決に取りかかれるようになった」と、とても喜んでくださっています。

――そんな業務もロボットに任せられるとは思いませんでした。

鈴木:ロボットには限られたことしかできないと思っている方も多いです。クライアントの担当者さんに初めてお会いした時に「僕のこの業務はロボット化なんてできないでしょ?」と言われることもあります。その場でロボットを作ってみせると、目が輝き始め、「じゃ、これは?」「これもできますか?」と次々に見せてくださり、「これもできるんだ!」と驚かれます。

楽しそうな様子を見て他部門の人たちが集まってこられ、次はその部門でトライアルを始めることになったケースもあります。

――バックオフィス担当者の有能なアシスタントができたように感じますね。

鈴木:はい、働き者のアシスタントです。お客さまの中にはロボットのことを親しみを込めて「○○ちゃん」とか「○○くん」とニックネームを付けて呼んでおられる会社さんもあります。

ロボットは現場の担当者が自分で作れるから手順変更にもすぐに対応できる

――ロボット化する部分が決まった後、ロボットは誰が作るのでしょうか?

鈴木:ロボット制作は自社でやられる場合も外注される場合もあります。ツールにもよりますが、1、2時間のレクチャーで使い始められるものもあります。

IT担当の方ではなく、実際にその業務を担当している現場の方がご自分で作れるところが、私たちデリバリーコンサルティングが提供しているipaS(アイパス)というデスクトップ型のRPAツールの最大の特長です。IT担当者に自分の業務を理解してもらうのが大変で、自動化を諦めている方もいらっしゃると思いますが、自分で作れるのでその問題は解決できますし、作業手順の変更があった場合にもすぐに対応できます。

実際にどのように作るのか見ていただくとわかりやすいかと思います。例として「ブラウザを起動して特定の文字列をクリックする」という作業を行うロボットを作ってみましょう。

基本的な流れは、メニューからコマンド(実行させたい動作)を選んで、その対象になるものを指定することの繰り返しです。アイコンや文字列をクリックさせたい時は、その画面を開いてアイコンや文字列の範囲を指定してキャプチャします。

Step1.ロボット制作画面のメニューから「ブラウザを開く」コマンドを選び、スリープ時間を入れてからクリックコマンドを選択

Step2.ブラウザを開き、クリックする文字列の範囲を指定する

Step3.これで完成!あとは実行キーを押すだけで自動実行が始まる

――普段やっている作業を一つひとつ再現していくような感じですね。これなら簡単に作れそうです。

鈴木:はい、短時間でどんどんできるので楽しいですよ。クライアント企業でロボット制作を担当された方の中には、ロボット制作が楽しくてメイン業務をロボット制作にシフトされた方もいらっしゃるほどです。

目の前でどんどんロボットを作っていく。10ステップほどのロボットが数分でできあがった

――企業への導入はトップダウンで行われることが多いのですか?

鈴木:半分くらいは実際に困っている現場の方の問い合わせが発端となることが多いですね。現場の若い女性社員の方がRPA導入を提案して、定着までを主導してこられた例もあります。

――読者の方も「RPAで単純作業のための残業が減って会社の業績が上がってボーナスが上がるなら提案してみようかな?」という気持ちになりそうですね。

鈴木:ぜひ! RPAがわかる人材はこれからどんどん求められていきます。特に企業の働き方改革が叫ばれる中、育児中の女性の方でもRPAがわかれば、リモートワークでも更に活躍の幅が広がること間違いなしです。一緒にRPA界を華やかにしていきましょう!

撮影:Taira Tairadate

弥報編集部
著者:弥報編集部
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