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【Excel活用術】Excel日付のしくみ【第29回】

2019.05.17

著者:上田 朋子

Excelで日付を入力したり編集していると、ふとした拍子に日付とは全く関係ない(としか思えない)妙な数字になったり、普通の数字が日付のように表示されることがあります。今回はその原因と日付の仕組みをざっくりご紹介。

下の図ではA3セルに「日付」という文字、B3セルに2018/09/21という日付が入力されています。
B3セルを選択した状態で、リボンの「ホーム」タブにある「数値」グループの「数値の書式」を確認すると《日付》となっていることが確認できます。

一方、未入力のセルや書式が全く設定されていない状態の「数値の書式」は《標準》です。
文字列「日付」を入力したA3セルを確認すると、「数値の書式」は《標準》です。何も入力をしていないC3セルも《標準》です。

なぜ日付だけが《日付》と特別扱いされるのでしょうか。
Windows上で動くExcelは、日付を「シリアル値」と呼ばれる「1900年1月1日を1とする連続番号」で管理しています。具体的には、1900年1月1日は1、1月2日は2、と続き、1月31日が31で、2月1日が32という具合です。実際にExcelの画面でそれを確かめてみましょう。
※Macで動くExcelの基準日は1904年1月1日です。今回はWindowsのExcelを例にとっての説明ですが、原理は同じです。

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早速はじめましょう

セルD3からD7に「1」「2」「3」「31」「32」という数値を入力してみます。これらの各セルは特段の書式設定をしてないので「数値の書式」は《標準》です。

次に数値を入力済みのD3からD7セルを選択してこのセルの書式を《日付》にします。

《手順》
①セルD3からD7を選択する
②「ホーム」タブの「数値」グループにある「数値の書式▼」をクリック
③表示された書式の一覧から《短い日付形式》をクリック

すると今まで普通に表示されていた数値が日付に変わります。

入力したデータは《標準書式》では普通の数値として扱われます。でも《日付書式》を指定した数値は「シリアル値」として扱われ、それぞれの番号が示す日付を表示します。
《日付書式》が指定されているセルに数値を上書きしても日付として扱われます。実際に日付が入力されているD3セルに「1000」という数値を入力してみると、セルの表示は「1000」にはならず、日付のシリアル値1000が示す日付「1902/9/26」が表示されます。

数値を入力したのに日付が表示される理由がおわかりいただけたでしょうか。
数値を入力したのに日付が表示されてしまったら、落ち着いて《日付書式》を《標準書式》に変更しましょう。

また、日付データが表示されているセルはデータを消去しても書式が残ります。

日付を消去したら、書式を《標準に戻す》ひと手間をお忘れなく。

《補足》
MacOSのExcelでは、1904年1月1日が1番です。このシリアル値のスタートラインが違うため、MacとWindowsのPC間でExcelデータをやりとりすると、日付に誤差が生じます。
そんなときには
①リボンの「ファイル」タブをクリックし
②表示されたメニューから「オプション」をクリック

③表示された「詳細設定」で「次のブックを計算するとき」の「1904年から計算する」のチェックをオンにして対応します。

「1904年から計算する」のチェックをいれてOKすると、今まで表示されていた日付が4年先の日付になります。その設定で保存したブックは、次回開いても「1904年から計算する」状態で開きます(他のブックに影響はありません)。

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この記事の著者

上田 朋子(うえだ ともこ)

株式会社システムプラザソフィア代表取締役。マイクロソフト認定トレーナーとして、マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)取得講座の講師実績多数。また職業訓練校として、パソコン初心者をたった3カ月でMOS取得まで導く分かりやすい指導方法にも定評がある。弥生認定マスターインストラクター。静岡県は清水に生を受けて50有余年、清水っ子の血が騒ぐ港祭が生き甲斐。知らない土地に出掛けたら、その土地の味噌・醤油を買うのが幸せ。

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