毎月の支払処理。当たり前のように何度も同じ金額を入力する手間のかかる作業をしているかと思いますが、この作業を一気に解決してくれるツールがあるのをご存知ですか? それが、株式会社マウンティン(以下マウンティン)が提供する『弥生会計で支払処理』。マウンティン ITコンサル事業部の新坂 満さん、丸尾 優介さんに、このツールのメリットを詳しく伺いました。
お話を伺った方:丸尾 優介氏(左)、新坂 満氏(右)
株式会社マウンティン ITコンサル事業部。会計事務所を母体とし、給与処理代行などのアウトソーシングから事業をスタート。自社でパッケージソフトを導入しコスト削減を図りたい、いわゆる「自計化」をしたいというお客さまからの声を聞き、ITコンサル事業部を立ち上げ。同事業部にて業務ソフトの導入相談・企画・開発・販売・導入支援を行っている。
4度手間によりミスのリスクが増え、時間もムダに……
新坂さんは、「弥生会計で仕訳を入力しているうえ、さらにExcelを使って支払処理を行っている企業がかなり多い」と話します。

『弥生会計で支払処理』の作業の流れ。(A)「弥生会計の仕訳データを取り込む」方法と、(B)「従来から利用している支払予定表から取り込む」方法の2パターンが利用できる
意外と多い「現金主義」。発生主義へ
『弥生会計で支払処理』の導入には初期費用はかかりますが、その後の作業時間の大幅軽減を考えれば、確実にトータルでコスト削減につながります。ところが、本製品の導入事例を聞くと、目的はほかにもあるようです。
発生主義とは、仕入や経費などの仕訳を「支払日」ベースではなく、「発生日」ベースで帳簿をつけるやり方です。現金主義に比べて仕訳処理が1つ増えてしまうため、本製品の導入を検討する企業が増えてきているそうです。
データの取り込みは、弥生会計の仕訳データのほかに、Excelで作成している支払予定表を取り込むことも可能です。複数の振込元銀行口座を持っている場合、FBデータは銀行別に作成され、消込のデータも銀行別となります。
また、弥生会計に戻る仕訳には、「青色の付箋」が自動的に貼付されます。「今月」&「青色の付箋」を抽出と実行すれば、戻ってきた仕訳を簡単に検索できます。

弥生会計で「買掛金」「未払金」「未払費用」の仕訳をCSVで抽出し、『弥生会計で支払処理』へ取り込むだけ
さまざまな支払いパターンにも対応
支払いのパターンは企業によってさまざまで、「20日締め翌月末日払い」や「月末締め翌月末日払い」など、複数の支払条件を利用しているケースもあります。そんなときは、支払先の補助科目を設け、補助科目ごとに支払条件を登録しておけば自動的に処理されます。

支払予定日をあらかじめパターン登録しておくことで、「補助科目の支払条件」で判別して自動的に処理される
新坂:通常の締日のほかに、「不定期な支払い」が発生するケースもあります。外注への支払いや経費精算は、通常の支払条件よりも早めに支払いをする場合があります。本製品では、それらの「不定期な支払い」にも対応できます。
また「前払費用」のFBデータ作成も可能です。『弥生会計で支払処理』に前払費用の仕訳を入力するだけ。もちろん、弥生会計の入力作業は不要です。
※仕訳例:(借方:前払費用 / 貸方:普通預金/銀行名)
すぐに運用できるサポート体制
導入のサポート内容も充実しています。有料ですが、『弥生会計で支払処理』と「弥生会計」と「Excelデータ」をきちんとマッチングさせるための初期のデータ整理や、運用が複雑だった場合の個別マニュアル作成(要相談)も行っているというから安心です。
実はこの例では、同社の顧問税理士が現金主義から発生主義への切り替えを勧めたことが、製品導入のきっかけとなっています。

本製品のホームページにある「問題点・診断テスト」では、ABCの3つのパターンで現状を判断してくれる
製品本体価格は16万5千円で、年間保守料金は7万円。これに加えて「導入支援パック:14万円」(セットアップ料金とマスタデータ初期設定支援、導入指導が各1回ずつ含まれます)があります。早めに本稼働させたい場合は、「導入支援パック」を頼んだ方がよさそうです。
支払処理の煩雑さに悩まれていた企業はもちろん、現金主義から発生主義に切り替えることで、正しい会計処理への移行と同時に支払処理業務を見直したい企業は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。